最上静香
(コンコン)「翼、ドアを開けてくれない?ねぇ、みんな心配してるのよ?」
最上静香
私は翼の部屋の前で話しかける。ここは翼の家だ。何故私がこんな事をしているかといえば…
最上静香
ある日を境に翼が部屋から出てこなくなったからだ。アイドルの仕事はもちろん学校にも行ってない
最上静香
事務所のみんなも、翼の家族も心配して呼びかけるもほとんど反応が無いらしい。
最上静香
ならば私も…と思い今日やって来たのだ。
最上静香
「ね、翼。開けてよ。部屋にいるんでしょ?何か悩みがあるのなら聞くわよ?」
最上静香
「それとも何かお願いしたい事でもあるの?私で出来る事なら協力するわよ?」
最上静香
私がそう言うと部屋の中で何かが動く気配がした。やがて…
伊吹翼
「静香ちゃん、今の本当?」
最上静香
僅かにドアが開き翼が顔を覗かせる。見た感じは普段と変わらない。病気とかではなさそうだ。
最上静香
「ええ、もちろんよ」
伊吹翼
「じゃあ、入って♪」
最上静香
翼に手を握られ引っ張られるように部屋に入る。むしろ連れ込まれると言う表現が正しいかも。
最上静香
そして…私はその異様さに足をすくませる。そこはまるで別世界のようだった。
最上静香
不自然に広く豪華な部屋…どう考えても翼の部屋とは思えない。何より薄暗く凶々しい気配がする。
伊吹翼
「どうしたの、静香ちゃん?さ、こっちにおいでよー」
最上静香
屈託のない笑顔で翼が呼ぶ。でも雰囲気が変わった…?
伊吹翼
「もう〜!みんなに紹介しようと思ったのに静香ちゃんがのんびりしてるから待ちきれなくて」
伊吹翼
「みんなの方から来ちゃったじゃない。わたしの友達です、って紹介したかったのに〜」
最上静香
翼が何やら文句を言っている。みんな?私達以外に誰かいるの?何も見えないけど…
伊吹翼
「ほら、静香ちゃん。ちゃんと挨拶してよ。これからいろいろお世話になるんだから♪」
最上静香
その時ようやく私は気付いた。いつの間にか私をグルリと取り囲む人影達を…
高木社長
……
最上静香
それはまさに人影と呼んでいいモノだった。真っ黒い輪郭だけの存在で顔も性別も分からない。
最上静香
いや、股間を見ればソレが男だと分かる…/// しかし明らかに人間サイズじゃない…
伊吹翼
「あ、さすが静香ちゃん。よく見てるね。もう気に入ったの?これから沢山お世話になるからね」
最上静香
「翼!こいつらは何なの⁉︎この部屋は? こんなの異常よ!説明して‼︎」
伊吹翼
「えーとね、わたしもよく分かんないんだけど。ある日ドアを開けたらこうなってたの」
伊吹翼
「で、この人達がいて…わたしは襲われたの」
最上静香
「そんな…」
伊吹翼
「あ、でも心配しないで。そりゃ最初は怖かったし痛かったけど…今は満足してるんだ♪」
最上静香
「満足って…こんな異様なモノ相手に⁉︎」
伊吹翼
「うん♪もうこれ無しじゃ生きていけないと思えるくらいにね。それにこの部屋にいるとね…」
伊吹翼
「何故かお腹は空かないし、ドロドロにされても時間が経つといつの間に綺麗になってるんだ」
伊吹翼
「だからここでひたすらヤってるんだけど…やっぱり話相手が欲しくなっちゃってね…」
伊吹翼
「だってこの人達、腰を使うだけでお喋りしてくれないんだもん…」
最上静香
「まさか私をこの部屋に入れたのは…」
伊吹翼
「もちろん話相手になって貰う為だよ。だってお願い聞いてくれるんだよね?」
最上静香
確か言ったけど…これは想定外過ぎる。私はチラリとドアを見る。
伊吹翼
「あ、無駄だよ。あのドアはわたしじゃないと開かないからね。逃げようとは考えないでね」
伊吹翼
「大丈夫だって。静香ちゃんも初めてだよね?最初は痛いだろうけどすぐ慣れるって」
伊吹翼
「その後はもう止まらないよ〜。気持ち良くて気持ち良くて…それしか考えられなくなるよ」
伊吹翼
「さ、静香ちゃん。一緒に楽しもうよ」
最上静香
そう言う翼の瞳はギラギラと妖しい光を放っていた。明らかに正気じゃない。
最上静香
でも今の私にこの状況をどうにか出来るはずもなく…
伊吹翼
「さ、みんな。静香ちゃんの歓迎パーティーだよ。いつも以上に腰を使ってね♪」
最上静香
人影達が距離を詰めてくる。囲まれているから逃げ場は無い。例え逃げてもドアが開かない…
高木社長
……
最上静香
人影達が手を伸ばし私を捉え衣服を剥ぎ取っていく。そして私にのし掛かって来る。もうダメだ…
伊吹翼
「クスクス…やっぱり友達が遊びに来てくれるっていいなぁ。これからは積極的に呼ぼうかな?」
(台詞数: 50)