周防桃子
───
周防桃子
ねーえーおかあさーん!!きいてよー、ねえったらー!!
天海春香
こ~ら桃子、静かにしなきゃダメよ?お母さん夕ご飯作ってるんだから。
周防桃子
じゃあおとうさんもよぶからー!!ももこのおはなしきいてー!!
高木社長
ははは…さっきからリビングでずっとこんな調子でね、ごめんねお母さん。
天海春香
もう、あなたもしっかり注意してあげてよね。ご近所に迷惑でしょう?
高木社長
まあ、言って聞くならこうはなってないよ…。
周防桃子
おかあさーん!!おとうさーん!!
天海春香
はいはい分かりました。…それでどうしたの、桃子?
周防桃子
あのね、きょうね、ようちえんでね、タカシくんがね、ももこのことね…。
天海春香
うん?
周防桃子
…ももこのおなまえ、ヘンだって…バカにしたの…。
天海春香
あら、とっても可愛くて素敵な名前なのに。どうして?
周防桃子
…もものおはなは、11がつにはさかないんだぞって。はるじゃないのにももなんてヘンだって…。
高木社長
なぁんだ、そんな理由だったのかい桃子?
周防桃子
そんなじゃないもん!ももこ、じぶんのおなまえだいすきだもん!バカにしちゃいけないもん!!
天海春香
こら、あなた。
高木社長
おお、すまんお母さん…。
天海春香
…じゃあ、桃子のお名前の理由、お母さんが教えてあげる♪
周防桃子
ほんと!?しりたい、ももこのおなまえのりゆう!!
天海春香
ええ♪と言っても、とってもシンプルなのだけど。
天海春香
お母さん、小さな頃から桃がずっと、ずぅっと大好きだったの!!
周防桃子
え??
高木社長
お母さん、言葉足らずで桃子がちんぷんかんぷんだぞ?
天海春香
うふふ、ごめんなさい♪だって桃ってとっても素敵なのよ?
天海春香
春には甘酸っぱい香りを振りまく花が絨毯みたいに一面に咲き誇って…。
天海春香
夏には青々と茂った木に甘くて美味しい実をたっくさん成らせて…。
周防桃子
ももこも!ももってすっごくあまくておいしいの!
天海春香
でしょう?それに秋と冬の寒さにじっと耐える力強さもあって…。
天海春香
そして春にはまた、目いっぱい美しい花を咲かせるのよ。
天海春香
…桃子。お母さんは、私のずぅっと大好きだった桃のように、貴女の事も…。
天海春香
生まれてくれた時から、この先何があっても、ずぅっと、いつまでも大好きだから。
天海春香
だから貴女は『桃子』なの。私たちの、ずっと大好きな娘だから。
周防桃子
おかあさん…。
天海春香
貴女がお腹にいる時から、この子は桃子!!って、お母さんずっと決めてたのよ♪
周防桃子
ほんと!?すご~い!!
高木社長
本当だよ。男の子なら桃男にするんだー、なんて本気で言ってたもんなあ。
周防桃子
ぷっ、ももおなんてヘンなのー!!
天海春香
こら桃子、そうやって人の名前を笑ったらタカシくんと同じでしょう?
周防桃子
あ…ごめんなさい。
天海春香
…どんな意地悪な事や嫌な事をされても、私たちは桃子の事が大好き、貴女の味方よ。
天海春香
だからちょっとの嫌な事なんて、気にしないではね返しちゃいなさい♪
周防桃子
おかあさん…うん、わかった!ももこ、あしたようちえんでタカシくんはねかえす!!
高木社長
おいおい…こりゃあお母さんに似た逞しい子になりそうだなあ…。
天海春香
…貴方、何か言いました?
周防桃子
───
高木社長
…周防くん、珍しく熟睡してるなあ。キャラバンで疲れてやいないだろうか…。
天海春香
でも、可愛い寝顔ですね…ふふ、何かいい夢でも見てるのかな?
天海春香
さて、もうすぐ完成っと!桃子ちゃん、喜んでくれるかなあ…♪
天海春香
…お誕生日おめでとう、桃子ちゃん!
(台詞数: 50)