最上静香
………ッ……………!!
音無小鳥
(あら…?静香ちゃん、電話中かしら…。随分と険しい表情だけど…。)
最上静香
どうして分かってくれないのっ!?
音無小鳥
ピヨッ!?
最上静香
分かってる!!それは分かってるけど…私は遊んでる訳じゃないっ!!
最上静香
………ごめんなさい…。
最上静香
…はい…。…はい、次からは気をつけるから…。
最上静香
………それじゃあ…。
最上静香
……………はぁ…。
音無小鳥
どうしたの?
最上静香
あ…小鳥さん…。すみません、大きな声出して…。
音無小鳥
ううん、それは気にしなくていいけど…。喧嘩…?
最上静香
そんな感じです…。昨日、門限を破ってしまって…。
最上静香
『いつまでも夢ばかり見ていないで、いい加減に大人になりなさい。』って…。
音無小鳥
そう…。
最上静香
小鳥さん…。夢を見るのって子供の頃にだけ許される事なんですか?
最上静香
大人になると夢は見ちゃいけないんですか?
最上静香
だったら、どうして夢なんて見るの…?
最上静香
諦めないといけない物なら、最初から見なければ良かったのに…っ!!
音無小鳥
静香ちゃん…。
音無小鳥
そうね…。ただ見るだけなら、それは子供だけに許される事ね…。
最上静香
っ!?
最上静香
……………………。
音無小鳥
静香ちゃん…。『夢を見る』のが子供の特権なら『夢を叶える』のは大人だけに許された特権よ?
最上静香
…え?
音無小鳥
子供の頃は色々な物に憧れるわ…。お花屋さん、ケーキ屋さん、学校の先生…。そして…アイドル。
音無小鳥
でもね。それってやっぱり、どうやっても子供の頃にはなれないのよ。だから憧れて、夢を見るの。
音無小鳥
だから、その見た夢を叶えるのは大人だけに許された特権なのよ。
音無小鳥
でもね…。大人になると、その夢を叶えるのに途轍もない壁が立ち塞がってるのが分かっちゃうの。
音無小鳥
『技術』『時間』『お金』とか、色々ね。現実的に無理な事が分かってしまうの…。
音無小鳥
だから、多くの大人は夢を諦めて手放してしまうのよ…。
最上静香
そんな…。だって、苦しい道だなんて最初から覚悟してます!!
音無小鳥
そうね…。きっと、みんなそう…。だから、親は子供に夢を諦めさせようとするのよ…。
音無小鳥
苦しいと分かってる道を自分の子供に歩んで欲しい親なんていないもの…。
音無小鳥
きっと、静香ちゃんの御両親だって子供の頃はなりたい夢がたくさんあったハズよ?
最上静香
……………………。
音無小鳥
けど、夢を捨てる必要なんて無いわ。その覚悟が有るのなら、その夢を大切に持ち続けなさい?
音無小鳥
諦めなければ叶うとは言わないけれど、諦めたら決して叶わないのが夢だから。
最上静香
…小鳥さん…。…ハイッ!!
最上静香
あの…小鳥さんって歌が上手って聞きましたけど…。アイドルになろうとは思わなかったんですか?
音無小鳥
ふふっ…。大人の女には色々な過去が有るのよ♪
音無小鳥
でも、夢は捨てなくても形を変えていく物だから…。
音無小鳥
今の私の夢は『765プロのみんながトップアイドルになる』になった…。それだけの話♪
最上静香
…小鳥さん…。私…きっと、小鳥さんの夢を叶えてみせますから…。絶対に…!!
音無小鳥
ええ。その時を楽しみにしてるわね♪
音無小鳥
…それに、私だって子供の頃から今でも持ってる夢も有るのよ…?
最上静香
そうなんですか…?聞きたいです!!
音無小鳥
『素敵な…お嫁さん』…。
最上静香
…ぁ……あ〜…。叶うと良いですね…。早く…。
音無小鳥
…今年こそ〜…。今年こそは…っ!!
(台詞数: 50)