Raise the FLAG
脚本家
親衛隊
投稿日時
2019-01-06 14:15:29

脚本家コメント
イベント頑張りませう

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所恵美
廃墟の中に楽園は生まれるか。
所恵美
答えはイエス。生きてさえいれば、それだけで無限の可能性がある。
所恵美
かつてであれば、そう答える者は少なくなかっただろう。
所恵美
だが、今はどうだ。人類は生まれた瞬間から死ぬまで、敷かれたレールを歩まねばならない。
所恵美
それは、楽園とは真逆に位置するディストピア。
所恵美
人々は疑念を捨て、政府からの指示通りに動く。その姿は「生き人形」と言っても過言ではない。
所恵美
「おかしいでしょ? アタシたちはもっと自由だった」
所恵美
「自分の力で思考して、自分の力で行動していい筈だ!」
所恵美
アタシは訴え続けた。罵詈雑言を浴びながら声が枯れるまで。
所恵美
その行動が功を成したのか、共通の思考を持った勇士が現れた。三つの燃ゆる希望だ。
所恵美
たったの三人。いや、感情すら荒廃した世界では十分過ぎるのかもしれない。
所恵美
今は小さくとも、いずれ世界を変える大火になる。絶対に。
所恵美
正義なんかじゃない。ただ、自由が欲しいが為に駄々をこねているだけかもしれない。
所恵美
「それでも!」
所恵美
『Raise the FLAG』──アタシたちは世界へ叛逆を誓う。意志を刻んだ旗の掲揚と共に──。
所恵美
────
所恵美
『Raise the FLAG』の始まりから幾年、アタシたちの世界はもうすぐ審判の時を迎える。
所恵美
正邪善悪なんて専ら関係ない。政府は全ての人類を否定した。
所恵美
所詮、奴らの権力の前ではアタシたちなんてちっぽけな存在だろう。
所恵美
「けど、このまま何もしないで終われるわけないよね?」
舞浜歩
「当たり前だろ」
真壁瑞希
「所さんの言う通りです。私たちには、まだできることがあります」
所恵美
「みんなも同じ気持ちだよね!」
所恵美
数多の咆哮が空気を震わせた。その数は優に百を超える。同じ旗の下に集ったメンバー達だ。
所恵美
「ふふ……」
所恵美
最初は一人だったというのに。逼迫した状況にも関わらず笑みが零れる。
所恵美
この数年、幾度となく残酷な現実を目の当たりにし、それに臆することなく戦ってきた。
所恵美
しかしその度、アタシたちに共鳴した新たな“火種”が手を差し伸べてくれるのだ。
真壁瑞希
「所さん、争いは何かを生んだのでしょうか?」
所恵美
「まだ分からない。それどころか失いさえしたかもしれない」
舞浜歩
「なあ、恵美。結局アタシらの敵は誰なんだ?」
所恵美
「誰、じゃないよ」
所恵美
「敵は──世界だ」
所恵美
アタシたちは自由。だからこそ“選択”する事が叶う。
舞浜歩
「アタシらは……勝てるのか?」
所恵美
「今は、勝たない」
舞浜歩
「……?」
所恵美
「言ったでしょ。アタシたちの敵は誰でもない、世界なんだ」
所恵美
そう、アタシたちが勝つ事によって世界を変えるわけじゃない。
所恵美
アタシたちが変わる事によって、世界が変わるのだ。
所恵美
そのためにアタシたちは全ての人類に種火──きっかけを残す。
所恵美
もう二度と、こんなくだらない世界が現れないように。
所恵美
アタシたちが抗ったように、自力で思考して、選択できる力を持ってほしいから。
所恵美
人間は、人間らしいのが一番素敵だと思うよ。アタシはね。

(台詞数: 44)