福田のり子
ガス欠になったクラウザー号を押して歩く帰り道。
福田のり子
そこに広がるのは真っ赤な真っ赤な夕焼け。
福田のり子
河辺と夕焼け、その美しい組み合わせにガラにもなくウットリと見つめる私。
福田のり子
すると、その空に広がる大小様々な虹色の泡玉が空に舞う。
福田のり子
それは、桃子や育よりも少し幼い女の子が飛ばしたシャボン玉。
福田のり子
それは風に流れてアタシに触れてパチンと消える。
福田のり子
ふと、シャボン玉の歌詞を思い出す。
福田のり子
確か…作詞家の子供がシャボン玉のように儚い命だったから作った歌…だったっけ?
福田のり子
学のないアタシでも実は悲しい歌だったって事は何故かインパクトに残ってて覚えてる…。
福田のり子
…アタシ達アイドルも儚い一瞬の輝きなのかな…?
福田のり子
ガス欠の相方に問いた所で返事は来ない。
福田のり子
…その時、アタシの腹の虫が鳴る。
福田のり子
…ダメだね…ガス欠だと悪い方向しか考えられない…。
福田のり子
…これじゃあアタシらしくない…かな?
福田のり子
あー!ダメダメ!こんなのアタシらしくないっ!!
福田のり子
そう思ったらケータイを取り出して電話をかける。
福田のり子
ガス欠になった相方を押しながら…
福田のり子
ガス欠になった相方を押しながら…空に飛ぶシャボン玉を見ながら…。
福田のり子
あ、奈緒?今ヒマ?お腹空いたから今から焼肉行こーよ?
(台詞数: 19)