「今」と「その先」の見える景色
脚本家
にしやん
投稿日時
2019-05-26 18:37:16

脚本家コメント
お題をもらい、悩みに悩みました。

コレジャナイ感もあるかも知れませんが、良かったら見てください。

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箱崎星梨花
……プロデューサーさんに怒られてしまいました……
箱崎星梨花
理由は、私が1人で脚立を使っていたから……
箱崎星梨花
「誰も見てないところで、落ちて怪我したらどうするんだ」って。
箱崎星梨花
……確かに、1人で登っていたのは危ないとは思いました……
箱崎星梨花
それでも、私は見たかったんです!
箱崎星梨花
……大人の人の景色を。
箱崎星梨花
私は小さい頃から、お父さん含めた大人の人の姿を見てきました。
箱崎星梨花
社交界でご挨拶した時にも、皆さんキラキラしたお顔をしてました。
箱崎星梨花
その時の目線は、私にはとても眩しく見えたんです。
箱崎星梨花
いつの頃からか、私もそれを見たいと思うようになりました……
箱崎星梨花
でも、おうちでは間違いなく止められてしまいます。
箱崎星梨花
となると、チャンスがあるのは劇場です。
箱崎星梨花
そして今日劇場に来たら、資料室前の壁に脚立が立て掛けてありました。
箱崎星梨花
「これを使えば、あのキラキラの景色が見れる」
箱崎星梨花
そう思って、私は脚立を持ち出しました。
箱崎星梨花
そして使ったらすぐに返せるように、劇場入り口のはしっこで登ってみました。
箱崎星梨花
その景色はいつも見てる物と全然違ってて、どこまでもどこまでも見通せそうに感じました……
箱崎星梨花
そんな感動をしていると、「星梨花‼」と言う声が聞こえて……
箱崎星梨花
……初めて見るプロデューサーさんの姿がありました。
箱崎星梨花
ビックリしたような、心配したような、必死な顔で……
箱崎星梨花
そして私は、怒られました。
箱崎星梨花
私は言いました。「皆さんの見ている、大人の人の景色がどうしても見たかったんです」と。
箱崎星梨花
そうしたらプロデューサーさんにこう言われたんです。
箱崎星梨花
「脚立に登っていたとき、足元はどうだったか?」と……
箱崎星梨花
「確かに大人の目線は高いから、遠くまで遠くまで見渡せるしそれに憧れるのも」
箱崎星梨花
「小さい頃から社交界なんて世界を知ってる星梨花なら分かる。」
箱崎星梨花
「でもな、そんな人たちも足元がフラついてたらいつまでも遠くを見ることは出来ないんだ」
箱崎星梨花
「憧れを持つのは大事だけど、今をしっかりとすることも大事なんだよ」
箱崎星梨花
「そうすればいつか自分の足で、見たい景色は見えるようになるから」と。
箱崎星梨花
ハッとしました。
箱崎星梨花
私はいつの間にか、一足先に見たいと思っていました。遠く遠くを見られる景色を直ぐにでも、と。
箱崎星梨花
でもそれは間違いでした。「今」をしっかりと積み重ねることで、いつかあの景色が見られるんだと
箱崎星梨花
そう、思いました。
箱崎星梨花
もう、大人の人の景色を今すぐ見たいとは思いません。
箱崎星梨花
今もこうしてアイドルとしての、箱崎星梨花としての一歩一歩を大切にしていきます。
箱崎星梨花
その先に、必ず私が見たい景色が見られると信じて。

(台詞数: 36)