北沢志保
ふぅ、すっかり秋ね
望月杏奈
秋、おいしいもの……いっぱい……!
北沢志保
あら、杏奈は食欲の秋かしら?
望月杏奈
志保は違うの?
北沢志保
私? 私は、そうね、読書の秋かしら
望月杏奈
杏奈、読める本ないし……
北沢志保
……そうね、ここにある本の大きさだと杏奈には大きすぎるわね……
北沢志保
読んげあげることならできるけど……
望月杏奈
ほんと? 杏奈、志保の好きな本が知りたい!
北沢志保
え、えぇ……? 別にいいけど……絵本よ?
望月杏奈
長い本より、よっぽどマシ……!
北沢志保
えばらないの。もう、待ってて今持ってくるから
望月杏奈
やたっ
北沢志保
はいお待たせ。秋の夜長にぴったりね
望月杏奈
……?
北沢志保
ふふ、人間はね、秋になると長くなる夜に読書をしたりするのよ
北沢志保
杏奈たちは夜が長くなったら何をするのかしら?
望月杏奈
んと……お日様が沈んだら、寝てる……?
北沢志保
まぁ、自然なことよね……
望月杏奈
火は危ないからつけちゃダメって言われるし……でんき? はないし……
北沢志保
そっか。電気がないなんて考えたこともなかった。じゃあ夜は真っ暗?
望月杏奈
ううん、お月さまとお星さまが照らしてくれるから、そんな暗くないよ
北沢志保
月と星、か……街の明かりに慣れてそんな見上げることもなくなっちゃったわね……
北沢志保
それこそ、絵本でくらいしか見ないかも……
望月杏奈
お星さまのお話?
北沢志保
ええ、お星さまがキラキラ光るお話
北沢志保
今読んであげるわね。むかしむかしのもーっとむかし……
望月杏奈
わはー……!
北沢志保
～～～～……おしまい。あら?
望月杏奈
すぅ……すぅ……
北沢志保
ふふ、寝ちゃった。もう暗くなってからだいぶ経つものね。おやすみ、杏奈
望月杏奈
ん、すぅ……すぅ……
(台詞数: 32)