望月杏奈
百合子さん……ちょうど……いいところ……に
七尾百合子
おはよう杏奈ちゃん。どうしたの?
望月杏奈
お部屋……掃除してたら……昔、買った本が……たまたま……出てきた……の
七尾百合子
なになに「1コインで1分ミステリー」?推理小説の超短編集かな。おもしろそう!
望月杏奈
1コインじゃ……ちょっと……足りなかった……けど
七尾百合子
あっそうなんだ
望月杏奈
杏奈が……問題……出すから……犯人……当てて……ね
七尾百合子
分かったよ! ちょっと待ってこれは探偵役として、それっぽい恰好したり、変わった言動したりして、周囲を困惑しつつも(ry
望月杏奈
望月杏奈
ある夏……真昼間……に起こった……殺人事件……
望月杏奈
ある豪邸で……ある一家の……祖父が……殺され……た。しかも……密室
七尾百合子
密室!
望月杏奈
甘党の……刑事さんが……探偵役……。いつも……助手の……差し入れの甘いお菓子を……食べると
望月杏奈
途端に……ひらめいて……謎が解ける……の。それが……ルーティン……だった。
七尾百合子
キャラが立ってる!
望月杏奈
容疑者は……飲食店を……営む……父
望月杏奈
ピアノ……演奏家の……母
望月杏奈
ゲームが……好きな……インドア派な……娘
望月杏奈
あと……探偵役の……助手が……遅刻してきた……みたい。しかも……汗だくだった
七尾百合子
それからそれから?
望月杏奈
そして……探偵役の……刑事さんは……チョコレートをかじった……途端……ひらめいた
望月杏奈
犯人は……誰……でしょう
七尾百合子
…………!
七尾百合子
なるほど! 犯人が分かったよ! 作中の最後でおかしな行動をした人がいるね
望月杏奈
……百合子さんのこと?
七尾百合子
ひどい! たまに妄想が広がりすぎるけど、そうじゃないよ!
七尾百合子
探偵さんだよ
望月杏奈
……え?
七尾百合子
だってチョコレートをかじるなんて不可能だったもの
望月杏奈
どういう……こと?
七尾百合子
今回もいつものルーティンがあったとすると、それを用意したのは誰かな
望月杏奈
遅刻してきた……助手……。…………!
七尾百合子
そう夏の昼間に遅刻して汗だくでやってきた彼。当然チョコレートなんて溶けちゃう。
七尾百合子
でも溶けてないってことは部屋にひそんでいたんだよ。汗だくなのは水でもかぶったとか
七尾百合子
これは推測になるけど、死体発見され、皆が驚いているうちにこっそり出たとかなら
七尾百合子
密室は破られるね
望月杏奈
百合子さん……すごい!
七尾百合子
あともう1個の謎も解けるよ
望月杏奈
……え?
七尾百合子
「1コインで1分ミステリー」が1コインで買えなかった理由
七尾百合子
たぶん、出版当時は1コインで買えたんだよ。でもこの10月にそれができなくなった
七尾百合子
消費税増税のおかげで
七尾百合子
つまりこの本最近買ったよね。昔買った本がたまたま部屋から出てきた、というのはウソ
七尾百合子
もしかして私と謎解きがしたかったがために、ウソついて最近買った、だとしたらうれしいな
望月杏奈
……ばか
望月杏奈
……百合子さんなんて……もう……知らない……
七尾百合子
あっどこか行っちゃった
七尾百合子
(杏奈ちゃんの照れ顔かわいい!)
(台詞数: 48)