真壁瑞希
周防さんの誕生日、
彼女へのサプライズパーティが催された。
彼女へのサプライズパーティが催された。
真壁瑞希
一日中驚きの連続で、流石の彼女も疲れてしまったらしい。
真壁瑞希
私が相部屋に帰ってきたときには、見ての通り眠りこける彼女がいた。
真壁瑞希
可愛らしい寝顔だが、そのままにしておいては風邪をひいてしまうだろう。
真壁瑞希
周防さん、周防さん
と呼びかけながら、彼女の小さな身体を軽く揺する。
と呼びかけながら、彼女の小さな身体を軽く揺する。
真壁瑞希
程なくして、透き通ったブルーの瞳が薄く覗いた。
周防桃子
ん……
瑞希、さん……?
瑞希、さん……?
真壁瑞希
ひとまず起きてくれたことに、
ホッと一息。
ホッと一息。
真壁瑞希
しかし、彼女の体勢は寝転んだまま。
真壁瑞希
せっかく開いた目も、ウツラウツラとして、すぐに閉じてしまいそうだ。
真壁瑞希
こんなところで眠っては、風邪を引いてしまいます
真壁瑞希
そう放った言葉は、自然と柔らかくなる。
真壁瑞希
そのせいだろうか、彼女はノソノソとこちらへ転がってきて、私の身体に抱きついた。
周防桃子
なら……
瑞希さんが、あっためてよ……
瑞希さんが、あっためてよ……
真壁瑞希
半分寝言のように言葉を残して、再び瞼が落ちていった。こうなってはどうしようもない。
真壁瑞希
やれやれ、と一つため息をついて、彼女の身体を抱きかかえた。
真壁瑞希
35kgは思ったより重い、
運ぶのには一苦労しそうだ。
運ぶのには一苦労しそうだ。
周防桃子
……やさしいな、みずきさん……
……ももこ、はね……
みずきさんの、こと……
……ももこ、はね……
みずきさんの、こと……
真壁瑞希
耳元では時折、彼女の寝言が聞こえる。
真壁瑞希
一体どんな夢を見ているんだろうか。
真壁瑞希
もしかしたら、さっきのことさえ夢だと思っているのかもしれない。
真壁瑞希
ならいつか、
夢でなくなるその日まで――。
夢でなくなるその日まで――。
真壁瑞希
おやすみなさい、桃子
(台詞数: 23)