双海亜美
ねーピヨちゃん、コレなんて読むの?
音無小鳥
あら、テストか何か
音無小鳥
あら、テストか何か……研鑽?随分難しい字ね。
双海亜美
うみみんが持ってきたこの本に書いてあったんだよ。
音無小鳥
『カレシが出来ても油断は禁物・自己研鑽テク百選』!?もう、海美ちゃんたらまたこんなのを
双海亜美
それで、そのケイサンってどーゆー意味なの?
音無小鳥
えーっと。アイドルで言えば歌やダンスを上手くなる為にレッスンを頑張るって感じかしら。
双海亜美
ふーん。て事は、カレシが出来たらレッスンしないといけないのかな?
音無小鳥
あはは。そうね、誰かに綺麗に見られたいから頑張るという所は似てるのかもしれないわね。
双海亜美
なるほど。恋をするとオンナは打ち気にはやるとかゆーやつだね。
音無小鳥
美しくなる、ね。それだと皆昴ちゃんみたいになっちゃうから。
双海亜美
ふむふむ……ね、それってオンナの人だけじゃなくて、男の人も同じなのかな?
音無小鳥
そうね、分からないけど。男の人でもやっぱり良く見られたいと思うのは同じなんじゃないかしら。
双海亜美
そっか…
双海亜美
そっか……
双海亜美
そっか………たとえばさ、にーちゃんとかはどうなんだろうね?
音無小鳥
え?
双海亜美
だってほら、最近にーちゃん色々変わったじゃん?
音無小鳥
……そ、そう?
双海亜美
そーだよ。前は劇場ではダラしないカッコしてたのに今はなんか、ピシーっとしてるし。
双海亜美
それに、カップラーメンとか全然食べなくなったもん。何かあったんだよ、絶対!
音無小鳥
ま、まあまあ。皆のプロデュースの為にもっとしっかり頑張るって決めただけかもしれないでしょ?
双海亜美
そーかな?
音無小鳥
そうよ、別に恋とかそういうのじゃないんじゃないかしら。ところで亜美ちゃんレッスンはいいの?
双海亜美
おっと。じゃ、しっかりケンザンしてくるね!
音無小鳥
研鑽ね。行ってらっしゃい。
音無小鳥
……という事がありまして。びっくりしましたよ、まさかあんなこと言い出すとは。
音無小鳥
そういう細かい所に気付くなんて、亜美ちゃんもやっぱり女の子なんですね。
音無小鳥
……え?そうですね、実は私もちょっと嬉しいです。亜美ちゃんも成長してるんだなあって。
音無小鳥
ふふ。こうして皆、大きくなっていくんですよね。こういうのを見られるのも役得……え?
音無小鳥
お母さんみたいって。いいでしょ別に。それを言うならあなただってお父さんじゃないですか!
音無小鳥
もう。だいたいあなたがダラしなさすぎたのが悪いんです、だから変に思われたんですよ?
音無小鳥
はいはい。反省してるのならこれからは気をつけて、皆みたいに研鑽してくださいね。
音無小鳥
じゃ、そろそろ帰りますか。あ、手は繋いで下さいね。前に約束したでしょう?
双海亜美
(うあ〜。忘れ物取りにこっち来たけど。にーちゃんとピヨちゃん、いつのまにあんな……)
双海亜美
(どーしよっかな。いつもの亜美ならあそこにランニューして思いきりさわぐんだけど…)
双海亜美
(……ま、いーか。ジャマしちゃ悪いもんね。このまま帰ろっと。双海亜美はクールに去るぜ!)
双海亜美
……
双海亜美
ピヨちゃんもさ。にーちゃんの為に色々頑張ってるんだよね。亜美が、アイドル頑張ってるみたいに。
双海亜美
だから、喜んであげなきゃ。うん。だって、亜美もピヨちゃんのことも大好きなんだし。
双海亜美
そうそう。出来るよ、亜美なら。だいじょーぶ。これも研鑽ってやつだよ、きっと……
双海亜美
………
双海亜美
気をつけなよ、ピヨちゃん。亜美はこれからもずーっと、研鑽するつもりなんだから。
双海亜美
ピヨちゃんも研鑽しないと、そのうち亜美が、にーちゃんの事取っちゃうかもしんないからね?
(台詞数: 44)