望月杏奈
『……ただいま』
百瀬莉緒
『三奈ちゃん……おかえり。
さっき、学校から電話がかかってきたよ』
さっき、学校から電話がかかってきたよ』
宮尾美也
(三奈ちゃんのあんなに辛そうな顔、初めて見ました〜……)
百瀬莉緒
『……』
百瀬莉緒
『友達と喧嘩したんだって?』
望月杏奈
『……』
百瀬莉緒
『一夏ちゃんは今、相手の家へ謝りに行ってる』
望月杏奈
『……
望月杏奈
『……あんなヤツに、謝ることなんて……』
百瀬莉緒
『……何があったのか、話してくれないか?』
望月杏奈
『……これ』
宮尾美也
(これは……確か、ゲンコウヨウシ、でしたか?
随分くしゃくしゃですが〜……)
随分くしゃくしゃですが〜……)
百瀬莉緒
『読ませてもらうよ……
タイトル、私の将来の夢』
タイトル、私の将来の夢』
百瀬莉緒
『私の夢は、世界一美味しいケーキを作って、空猫珈琲店をもっともっと盛り上げることです……』
望月杏奈
『授業で、書いた……三奈の夢』
宮尾美也
(三奈ちゃん……!)
望月杏奈
『でも、アイツは……
そんなの無理だって……』
そんなの無理だって……』
望月杏奈
『お前なんかが世界一になれるわけないって、三奈のこと笑い者にして……』
百瀬莉緒
『……それで、手を出した?』
望月杏奈
『ううん……三奈のことを馬鹿にするのは、まだ許せた。
でも、それだけじゃなくて……』
でも、それだけじゃなくて……』
望月杏奈
『空猫珈琲店はオンボロ喫茶店、すぐに潰れて無くなるんだ、って……』
宮尾美也
(そんな……ひどいです)
望月杏奈
『お父さん、お母さん、お姉ちゃんたち、悠利さん……
望月杏奈
『お父さん、お母さん、お姉ちゃんたち、悠利さん……色んな人と一緒に続けてきたこのお店……』
望月杏奈
『そんな大事なお店を馬鹿にするのだけは、
望月杏奈
『そんな大事なお店を馬鹿にするのだけは、絶対に、
望月杏奈
『そんな大事なお店を馬鹿にするのだけは、絶対に、絶対に許せなかったの!』
百瀬莉緒
『……
百瀬莉緒
『……三奈ちゃんは、この空猫珈琲店のことが、すっごく大好きなんだね』
望月杏奈
『!
望月杏奈
『!
うん、大好き!大好きなの!
うん、大好き!大好きなの!
望月杏奈
『!
うん、大好き!大好きなの!
だから……』
うん、大好き!大好きなの!
だから……』
百瀬莉緒
『でも、手を出すのはダメだ』
望月杏奈
『ッ!』
百瀬莉緒
『どんな理由であっても、
誰かを傷つけるのは間違いだ』
誰かを傷つけるのは間違いだ』
宮尾美也
(三奈ちゃん……謝りに行きましょう、みんなで!)
望月杏奈
『……悠利さんも、そうなんだね』
百瀬莉緒
『……三奈ちゃん?』
望月杏奈
『うるさい!
もう何も聞きたくない!』
もう何も聞きたくない!』
百瀬莉緒
『三奈ちゃん!?
どこに行くんだ!』
どこに行くんだ!』
宮尾美也
(さ、三奈ちゃんが出て行ってしまいました〜!)
百瀬莉緒
『三奈ちゃんちょっと待っ……
百瀬莉緒
『三奈ちゃんちょっと待っ……
クソッ、こんな時に何の電話だ!?』
クソッ、こんな時に何の電話だ!?』
宮尾美也
『みゃぁ! みゃあみゃあ!』
百瀬莉緒
『ミャオ?
……もしかして、追いかけてくれるのか!?』
……もしかして、追いかけてくれるのか!?』
宮尾美也
(三奈ちゃんは私が捕まえてみせますよ〜!)
百瀬莉緒
『ごめん、頼んだ!
……お待たせしました、空猫珈琲店……』
……お待たせしました、空猫珈琲店……』
百瀬莉緒
『け、警察?
警察がいったい何の用で……』
警察がいったい何の用で……』
百瀬莉緒
『え……
百瀬莉緒
『え……
一夏ちゃんが、事故に……?』
一夏ちゃんが、事故に……?』
(台詞数: 50)