宮尾美也
むか~しむかし、おじいさんとおばあさんが暮らしておりました。
宮尾美也
二人の暮らしは質素で…と言うよりも貧しくて毎日のご飯も事欠くほどでした
徳川まつり
ほ?もうすぐお正月だと言うのに食べるものが何も無いのです
宮尾美也
それは困りましたね~食べるものがないと年を越せませんね~まつりさん
徳川まつり
まつりじゃなくておじいさん、なのですよ?おばあさんや
宮尾美也
そうですね~お家にある藁で笠を作って売りに出しましょうか~
徳川まつり
話が早くて助かりますが…売ったお金でお餅でも買うのです♪
宮尾美也
できましたよまつりさん~蝶々型の笠ですよ~
徳川まつり
わぁ♪とっても素敵なのです♪
宮尾美也
まつりさんのはうみうし型の笠ですか~可愛らしいですな~
徳川まつり
やっぱり可愛くてキュートな形じゃないと売れないのです
宮尾美也
そうしてできた4つの笠を売りにおじいさんは町に出掛けました。
徳川まつり
笠~!笠は要りませんか~!
徳川まつり
ほ?売れないのです…
宮尾美也
あまりにも奇抜すぎて笠は全く売れなかったのでした。
徳川まつり
これではお正月どころか年も越せないかも知れませんね…トホホ、なのです。
宮尾美也
肩を落とし帰路に着くおじいさん。家への帰り道にお地蔵様が立っていました
徳川まつり
こんな吹雪いた日に、笠も無いと寒いのです
天空橋朋花
まつり『まずは雪を払って…』
天空橋朋花
まつり『売れ残りの笠ですが…』
天空橋朋花
まつり『使ってくださいね』
天空橋朋花
まつり『ほ?どうしましょう。笠が4つしかありませんでした』
天空橋朋花
まつり『そうなのです♪これをかぶって貰いましょう』(ぬぎぬぎ)
徳川まつり
さあ、これでいくらか寒くは無くなったはずなのですよ
徳川まつり
くしゅん!…ずびび。スカートの中がスースーするのです。早く帰るのですよ
宮尾美也
まつりさんお帰りなさい。笠は売れましたか~?
徳川まつり
実は…
宮尾美也
そうですか~それは良いことをしましたな~
徳川まつり
くしゅん!…ずびび。なんだか寒いのです
宮尾美也
では、これをはいてください。(ぬぎぬぎ)わたしは家にいたので寒くありませんから
徳川まつり
ありがとうなのです♪
宮尾美也
その日の夜。おじいさんとおばあさんが寝ようとすると、外から大きな声が聞こえます
天空橋朋花
(えいさ)今日笠をくれた…
天空橋朋花
(ほいさ)おじいさんの家はどこですか~?
天空橋朋花
(えいさ)今日私達の頭に
天空橋朋花
(ほいさ)笠をくれたおじいさんはどこですか~?
天空橋朋花
(…)こんなものを被せていったおじいさんはどこですか?
徳川まつり
あ、あれはさっきのお地蔵様達なのです♪
宮尾美也
笠のお礼に来てくれたんでしょうか~?
天空橋朋花
やっと見つけました。
徳川まつり
お礼なんて良かったのに♪白湯で良ければどうぞなのです♪
天空橋朋花
こんな変な笠をかぶらせて、いったい何のつもりだったんですか~?
天空橋朋花
蝶々にうみうし…あとはなんですか?
徳川まつり
ロコちゃんの作ったロコアート傘
宮尾美也
静香ちゃん作の猫ちゃん傘
天空橋朋花
ゴミと落書きじゃないですか…
天空橋朋花
あとまつりさん?これはなんですか?
徳川まつり
ほかほかの脱ぎ立てですよ♪
宮尾美也
それ以来、おじいさんの家には面倒見の良いお地蔵様達が住み付き、仲良く暮らしたそうです。
宮尾美也
めでたしめでたし
(台詞数: 50)