プロデューサー
社長、こっちです。
高木社長
おお。それで、天海くんの容態は?
プロデューサー
医者の話では、その……最悪の事態になることは覚悟していて欲しい、と。
高木社長
そうか……とりあえずマスコミには報道を控えてもらっているが、いつまでもとはいかないな。
プロデューサー
ええ……今、春香のご両親がこちらに向かっています。オレは、皆に報告してきますから。
高木社長
うむ。イヤな役目をさせてしまうね、申し訳ない。
プロデューサー
オレはプロデューサーですから。
社長は春香についていてあげて下さい。
社長は春香についていてあげて下さい。
高木社長
分かった……居眠り運転か、どうしてこんなことに。
菊地真
やあ、なかなか大変そうだね。
高木社長
キミは菊池くん…ではないな。これはやっぱりキミのしわざなのか?
菊地真
まあね。言っただろう、あんたにはペナルティーを受けてもらうと。
高木社長
あんまりじゃないか。天海くんは無関係のはずだぞ。
菊地真
だからだよ。大切な人間があんたのせいで死ぬ。これから先、あんたはその罪を背負って生きる。
高木社長
それが、契約を破った人間へのペナルティーというわけか?
菊地真
そういうこと。ま、せいぜい自分の軽率な言動を後悔するんだね。
高木社長
……それで、今から天海くんを連れて行くのかね?
菊地真
ああ、僕もそこまで非情じゃない。両親に別れの挨拶ぐらいはさせてやるさ。
菊地真
そうだな、今日いっぱいは遠慮しとこう。日付が変わる前にまたここに来る。
菊地真
日付が変わった時に病室に入ろう、それでお別れさ。今のうちに色々整理しておくといい。
高木社長
まっ、待て!お願いだ、取るなら私の命にしてくれ!
菊地真
だからダメだって。言っただろ、あんたの死期は契約で延期したんだ。
菊地真
今あんたを連れてったら僕が契約を破ることになるじゃないか。僕は契約を守るよ、絶対にね。
高木社長
……天海くんを連れて行く契約を、彼女と交わしてはいないと思うが。
菊地真
それは仕方ない、これはあんたへのペナルティーなんだから。どのみち命を1つ貰うのは確定なんだ。
菊地真
僕は仕事はきっちりやる主義だからね。それじゃ、また今日の夜に逢おう。
高木社長
待ってくれ!お願いだ、彼女に手を出さないでくれ、何でもする。
菊地真
だから無理だって。それと言っとくけど、ペナルティーを受けても契約はまだ残ってるから。
菊地真
これからは自分の言動に気をつけて、素晴らしいアイドルとやらを生み出すように。それじゃ。
高木社長
消えた……何とかならないのか、このままでは天海くんは本当に。
高木社長
今日いっぱいの命、か。日付が変わってあいつが病室に入ったその時が……
高木社長
病室に……
高木社長
……
(台詞数: 32)