黒井社長
ふむ…「二階堂千鶴、肉屋の娘だった」「松田亜利沙、ストーカー疑惑」
黒井社長
「百瀬莉緒、合コンで男漁り」…なるほど、良く調べてあるようだな。
ﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｻｰ
『雑誌に売っても良かったんですが、あなたが765プロに御執心なのを思い出しましてね…』
ﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｻｰ
『どうです?あなたのお力ならそこらのゴシップ誌に売るより有効活用できるかと思いますが…?』
黒井社長
……小遣いをくれてやるからさっさと帰れ、そして2度と我が961プロに入ってくるな。
ﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｻｰ
『は?あんたの権力ならこれで数人は引退に追い込めるでしょうに…』
黒井社長
人が仮面の下を覗きたくなるのは、被った当人が人を惹きつけてやまない魅力を持つからだ…
黒井社長
765プロの5流アイドルどもが被る仮面など幼稚園児がお遊戯会で被るお面にも劣る!
黒井社長
そんな仮面の下を覗きたくなる者などそれこそ三流ゴシップ紙の読者くらいだろうよ!
ﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｻｰ
『要するにこのスクープを買い取って利用する気はないって事ですかい?』
黒井社長
我が961プロの顧客には見せる価値もない些事だ…騒ぎ立てても笑い者にされるだけだろうさ。
ﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｻｰ
『急にクリーンぶるとはあんたらしくもない…それならこいつは勝手に使わせてもらいますよ?』
黒井社長
ああ、どこへでも売り込むがよかろう…茶を飲み終わったらさっさと立ち去れ!
ﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｻｰ
『へいへい、またご用があればいつでも連絡してくだせぇ…』
黒井社長
まったく…無駄な時間を過ごしてしまったものだ。
玲音
おや、社長にしては珍しい対応だったね…嬉々として受け取る物だと思ってたけど。
黒井社長
玲音か…いつから盗み聞きしていたんだ?
玲音
最初からだよ…つまらない事をするつもりなら止める気だったんだけど、杞憂で良かったよ。
黒井社長
フン、奴らの不格好な仮面の下など誰も興味を持つまいよ…効果の無い手を打つ意味が無いだけだ。
玲音
私の仮面と張り合えるくらいにはまばゆい仮面だと思うけどね…
黒井社長
玲音の仮面か…三流記者に仮面の下を暴かれるような不手際はするまいな?
玲音
私はいついかなる時でも玲音さ、見られて困る場面など存在しないよ。
玲音
心配するなら詩花の方を心配するべきだろうね…もうすぐ日本へ来るんだろう?
黒井社長
なっ…どこからその話を聞きつけたんだ!?
玲音
本人からさ、日本に来てアイドルデビューするからご指導願いますってね。
黒井社長
詩花め、まだ誰にも話すなと言っただろうに…
玲音
ゴシップ記者を遠ざけはじめたのもその関係かな?さしもの黒井も娘に汚い部分を見せたくは…
黒井社長
玲音がそんなつまらぬ事を言うとはな…下衆の勘繰りなどオーバーランクの名が泣くぞ?
玲音
素直な感想だよ、普段の黒井なら使える物はなんでも使ってやるってなるところだろう?
黒井社長
まぁ、詩花のための行動だと言う事は認めてやろう…
黒井社長
だが、あくまでアイドル「詩花」を売り込むための行動だ、お前が思ってるような意図は無い。
玲音
ふーん…続けてくれるかい?
黒井社長
芸能界は綺麗なだけの世界では無い、どんなに守護してもどこかで汚泥を被る時は来る…
黒井社長
だからと言って、いきなり汚物を見せつけて「これが芸能界だ」と言うのは単なる露悪趣味だ。
玲音
そんな事をして詩花の意気をくじくのはマイナスの方が大きいって事かな?
黒井社長
そう言う事だ、弱小765プロを潰す為に詩花の可能性を奪うのは流石に割に合わん…
玲音
経験者は語るって奴だね…天ヶ瀬達を手放したのは流石に痛かったかい?
黒井社長
フン、やり方を変えただけだ…仮に話が漏れても「私のために悪い事をやめてくれた」と思うだけ。
黒井社長
父親の気遣いとでも勘違いして忠誠心が高まってくれるなら誰も損はするまい?
玲音
素直じゃない父親の仮面を被って詩花を利用する…そういう話かな?
黒井社長
そんなところだ…お互い忙しい身、仮面の下を見て満足したなら仕事に戻れ!
玲音
わかったよ黒井、邪魔して悪かったね…
玲音
(さて、父親の顔が仮面なのか策略家の顔の方が仮面なのか…)
玲音
(仮面の下を見たくなるのは被った当人が魅力的だから…黒井、キミが言った通りだね。)
(台詞数: 44)