秋月律子
出来たわ!人のプリンを勝手に食べようとすると、体が動かなくなるスイッチよ!
野々原茜
久々に出た、律子さんの謎技術!麗花ちゃん相手には何の役にも立たない未来が見えるようだよ!
秋月律子
へらず口は実際に試してからにしなさい。さあ実験よ、スイッチオン!
野々原茜
どれどれ…こっ、これは!律子さんのプリンを食べようとしてるのに、全然動けない!
秋月律子
ふっふーん。どう、恐れ入ったかしら?
野々原茜
ははーっ、まいりました!
秋月律子
……
野々原茜
……
秋月律子
……
秋月律子
……暇ね。
野々原茜
とりあえず、律子さんはこういう即興のネタ振りが苦手なんだということはよく分かったよ。
秋月律子
いいでしょ、誰にでも得手不得手はあるの。それにしても留守番中に茜が来るとはね。
野々原茜
いや〜、劇場に置いてある茜ちゃん人形のメンテナンスをちょっとね。
秋月律子
無駄な外出をするなって言ってるでしょ。今回は大目に見るけど次はないからね。
野々原茜
はーい。けど律子さんが何もしてない時もあるんだね、勉強とかしてると思った。
秋月律子
受験する予定の資格試験が無期限延期になったのよ。仕方ないとはいえ困ったものね。
野々原茜
茜ちゃんお気に入りのプリンが置いてあるお店も休業中だよ。参っちゃうよね。
秋月律子
まぁ。クヨクヨしてもしょうがないわ、何か出来る事を考えなきゃね。
秋月律子
……ん?もしもしお疲れ様です、どうでしたか?
秋月律子
そうですか、わかりました。気を付けて帰ってきて下さい……はぁ。
野々原茜
誰からの電話?
秋月律子
プロデューサー。事務所のマスクのストックがもう無くてね、お店に探しに行ってたんだけど。
野々原茜
あったの?
秋月律子
全滅。思いつく限りのお店を回ったり社長のつてを頼ったりしたみたいだけどね。
野々原茜
あーもう、どうなってるのさ。やっぱりここはカワイイ茜ちゃんがひと肌脱ぐしかないね!!
秋月律子
はいはい。で、何するの?
野々原茜
さあ?とりあえず、さっき冷蔵庫で発見したプリンでも食べようかな?
秋月律子
ちょっと、それは私の分。あとで楽しみにしてるんだからね。
野々原茜
ちぇ。しょうがない、美咲ちゃんのミシンを借りて茜ちゃん人形ver.39の試作でもするか。
秋月律子
そういうのは家でやりなさいよ……そうだ。
野々原茜
何?
秋月律子
いいこと思いついたわ。マスクが買えないのなら作ればいいのよ。
野々原茜
え、あの配るとかなんとか言ってるのと同じやつ?あれってなんかあんまり良くないって。
秋月律子
普通に使う分には問題ないそうだし、無いよりずっとマシでしょ。時間は有意義に使わなきゃね。
秋月律子
えーと。うん、布もゴム紐もあるわね、ちょうどいいわ。茜、暇なら手伝ってちょうだい?
野々原茜
何するの?
秋月律子
私、ミシンあんまり得意じゃないの。かわりにここからここまで縫ってくれる?
野々原茜
ほいほーい。こんな感じでどう?
秋月律子
さすが、手馴れてるわね。こう折って、ごめんここもお願い…うん、そうそう。
秋月律子
ゴム紐を通して結び目は布の中にしまって、と。出来たわ!765プロ特製布マスクよ!
野々原茜
おおっ、いい感じ。茜ちゃんと律子さんの力作だね!
秋月律子
ちょうどよかった、帰る時にこれ付けていきなさい。感想も聞かせてね。
野々原茜
了解。じゃ、茜ちゃん人形を作ってから帰るね……あれ。
野々原茜
ねえ律子さん、ちょっといいかな。
秋月律子
何?
野々原茜
この棚にしまっておいた茜ちゃん人形の材料、どこにやった?
秋月律子
……え?
プロデューサー
戻りました……あれ、茜?
野々原茜
おかえりプロちゃん。はいこれどうぞ。
プロデューサー
おお、何だ?……って、マスクじゃないか。どうしたんだこれ?
野々原茜
よくぞ聞いてくれました。これには聞くも涙、語るも涙の物語があるんだよ……
秋月律子
だから!悪かったって言ってるでしょ。ほら、お詫びにプリンあげるから!
プロデューサー
???
(台詞数: 53)