横山奈緒
おまっとさん、お団子買ってきたで。
高山紗代子
あれ、たい焼きはないの?
横山奈緒
売ってなかった。まあ、たまにはお団子もええやん?
田中琴葉
ありがとう。じゃ、そこで食べましょうか。
高山紗代子
はい。いい天気ですね、風も気持ちいいし。
横山奈緒
ほんとにな。出て来た甲斐があったわ。
田中琴葉
でもちょっと風が強いみたいだし、気をつけてね。
高山紗代子
そうですね。あ、串落としちゃった。拾わないと……きゃっ!?
田中琴葉
……あ。
高山紗代子
……み、見ました?
田中琴葉
え、ええと。
横山奈緒
ま、まぁええやん。女の子同士なんだしそんな気にせんでも。
高山紗代子
見たんじゃない。はぁ、恥ずかしい……
田中琴葉
事故なら仕方ないじゃない。奈緒ちゃんも言ったけどそんなに恥ずかしがらなくても。
横山奈緒
そうそう。キレイな白やったしな。
高山紗代子
ちょっと!
横山奈緒
はは、ごめんて。
田中琴葉
よしましょうよ、こういう話題は。
高山紗代子
そうですね。そろそろ行きます?
横山奈緒
んー、もう一杯お茶飲んでからにせん?
田中琴葉
じゃ、今度は私が貰ってくるわね……きゃぁっ!?
高山紗代子
……あ。
横山奈緒
あれま。
田中琴葉
……見えた?
高山紗代子
え、ええっと。そんなに恥ずかしがらなくても大丈夫ですよ。
横山奈緒
そうそう、女の子同士なんやから。
田中琴葉
そう、見えたのね……
高山紗代子
あ、あんまり落ち込まないで下さい。ほら、私も見えたしおあいこってことで。
横山奈緒
うんうん。ピンクなんて春らしくていいと思うで。
田中琴葉
んもう、変なこと言わないでよ。
横山奈緒
ごめんごめん。けど、もしここにファンがおったら大騒ぎになっとったやろうな。
田中琴葉
そうね。やっぱりどんな時でもアイドルは気を抜いちゃ駄目よね。
高山紗代子
そうですね、オフとはいえ気を引き締めてリラックスしないと。
横山奈緒
めっちゃ矛盾してない?
横山奈緒
……よし。お茶も飲んだし、そろそろ行こうか。
田中琴葉
待って。ねえ奈緒ちゃん、ちょっと気になったんだけど。
横山奈緒
ん、何?
田中琴葉
その……今日は、何色?
横山奈緒
はあ?何言うてんの急に。
田中琴葉
だ、だって。私と紗代子は見せたのに奈緒ちゃんが仲間はずれなのはずるいじゃない。
高山紗代子
たしかに。一人も手放さないのが765プロですもんね。
横山奈緒
いや、私今日スカートじゃないし。見えないのが当たり前やん。
田中琴葉
でもほら、白とピンクはあるのよ。これでもし、今日の奈緒ちゃんが緑だったら。
高山紗代子
さっき食べた三色団子と同じになりますね!
横山奈緒
二人して何言うてんの。ほら、お金払っとくから先行っとって。
高山紗代子
はーい……
横山奈緒
まったく。あの二人があんな変なこと言うとはな。これも春の陽気ってやつかいな。
横山奈緒
……
横山奈緒
偶然ってあるもんなんやな〜
(台詞数: 49)