プロデューサー
それでは事件について語ってもらおうか。
横山奈緒
ええで。私と美奈子で餃子パーティしてたんや。
エミリー
餃子ですか?
横山奈緒
そう。美奈子がGW中で材料がなくなるほど、餃子が売れたって言うてて。
横山奈緒
それ聞いたら、食べたくなってしもてな。
横山奈緒
で、美奈子は疲れとるだろうから、私がタネ作って皮包むまではやったんや。
横山奈緒
焼いて盛り付けるのは美奈子がやったんやけど。
プロデューサー
それで美奈子君が食べた餃子にスイセンが入ってたわけだね。
エミリー
スイセン……ニラと間違いやすい上に毒があると聞いたことがあります。
プロデューサー
ニラは美奈子君の自家製みたいだったね。ニラ自家製は店でも出したようだけど………
横山奈緒
まぁ自家製だったからこそ水仙が混じってしもたようやな。
プロデューサー
……奈緒君、単刀直入に言おうか。キミが意図的にスイセンを食べさせたと思っている。
横山奈緒
そんなアホな! だって餃子は大皿、一皿に盛ってあったんやで。
横山奈緒
自分だけ毒入り餃子をよけることなんて不可能や!
プロデューサー
だったら、毒入り餃子に目印をつけておくのはどうかな?
横山奈緒
目印ですか?
プロデューサー
例えば、1つだけ変わった形のぎょうざを作っておくとか。ドクロマークとか書いてたら……
横山奈緒
そんなん美奈子が食べる前に気づくんとちゃいます?
プロデューサー
むぅ……。だったら焼き加減だ。1つだけ焦げ目を付けるもしくは、焦げ目をつけないとかなら
エミリー
……仕掛人さま。餃子を焼いたのは美奈子さんだったハズです。
横山奈緒
エミリーの言う通りや。しかも焦げ目なんて見分けることなんて不可能や。
プロデューサー
餃子の謎……これは意外と難しいかもしれない。
プロデューサー
相手に気が付かれないかつ自分が明らかに気が付く目印を餃子につけないといけないからだ。
横山奈緒
もう決まったんや。これは事件じゃなくて事故! これでしまいや。
エミリー
……1つだけ方法があります。
横山奈緒
……え?
エミリー
餃子に当然あるべきものを使って目印をつける方法です。
横山奈緒
そ、そんなんあるわけない!
プロデューサー
餃子にあるべきもの……作るときは肉を皮で包んで、それから……ハッ!
エミリー
そうです。餃子のヒダです。
エミリー
餃子のヒダの有無、もしくは数を変えると、相手に気がつかれず、目印を付けられます。
横山奈緒
面白い推理やな。でも証拠がない。だってみーんなお腹に入ってしもたんやから。
エミリー
仕掛人さま……あれを。
プロデューサー
ああ。餃子パーティをするきっかけにもなった一言。
プロデューサー
GW中材料がなくなるほど餃子が売れたって。
横山奈緒
もしやなくなった材料って……
プロデューサー
そう自家製のニラだ。だから今回使ったニラはスーパーで買い足したものだったんだよ。
横山奈緒
そんなアホな!?
プロデューサー
これは証拠のレシートだ。さて、奈緒君。スイセンはどこからやってきたのかな?
横山奈緒
……
横山奈緒
私の負けです。
エミリー
奈緒さん、どうしてこんなことを。
横山奈緒
実は美奈子とオーディションを受けて落ちた友達って私の親友やったんや。
横山奈緒
だから、美奈子さえいなかったら……って思ってな。
プロデューサー
続きは署で聞こう。
横山奈緒
…………
……
…
……
…
横山奈緒
っていうのはどう? 次のシャーロキアンシリーズの構想はカンペキやな。
プロデューサー
むむ……案外いけるかもしれないね。
(台詞数: 48)