百瀬莉緒
よく来たわね桃子太郎。鬼ヶ島は遠かったでしょう?
百瀬莉緒
立ち話も何だしお茶でもどうかしら? 良いギムネマ・シルベスタ茶が手に入ったのよ。
周防桃子
要らない。世間話をしに来たわけじゃないから。
如月千早
私は頂きます。
百瀬莉緒
ちょっと待っててね。用意してくるから。
周防桃子
……ねえ。どういうつもり?
如月千早
焦っていても話はまとまらないわ。少し落ち着きましょう。
如月千早
それとも緊張してる?
周防桃子
……別に。
百瀬莉緒
お待たせ。結局3人分入れてきちゃった。
如月千早
ありがとうございます。これ、 お土産のきびだんごです。
百瀬莉緒
あら素敵。早速いただきましょう。
周防桃子
……
百瀬莉緒
もう。そんなに睨まないでちょうだい。
百瀬莉緒
犬と猿は元気? 今日はいないみたいだけど。
如月千早
2匹とも仲良く有給消化中です。
如月千早
犬猿の仲なのに仲良くって。
如月千早
ふふっ! うふふふふっ!
周防桃子
……
百瀬莉緒
もう。そんな顔しなくてもわかってるわよ。
百瀬莉緒
私たち鬼族に島から出て行けと 言うんでしょう?
周防桃子
うん。流石に年貢の納め時だよ。
如月千早
これ以上の不法滞在は許しておけません。早急に納めてください。
百瀬莉緒
断るわ。ここは私たちの領土だもの。人間に従う義理はない。
如月千早
えっ! そうなの!?
百瀬莉緒
知らなかったの?
如月千早
……歴史の闇ね。
周防桃子
それでもだよ。
百瀬莉緒
それならこちらも抵抗するわ。 徹底的にね。
百瀬莉緒
……
百瀬莉緒
なんてね。嘘よ。降参するわ。
百瀬莉緒
この島の周りの戦艦も空母も人間たちの物でしょう?
周防桃子
朝廷が貸してくれたの。降伏勧告に応じない場合、国際法に則って軍事施設を攻撃するよ。
百瀬莉緒
じゃあ勝ち目なんてないじゃない。はぁ。
周防桃子
ゴブリオさん……。
百瀬莉緒
鬼の首を取ったのよ。もっと嬉しそうな顔をしなさい。
如月千早
文字通り鬼の首を。ふふっ!
周防桃子
……やっぱりやめる。鬼ヶ島から鬼を追い出すなんて間違ってるもん。
周防桃子
桃子太郎は帝に抗議する!一緒に闘おう!
百瀬莉緒
そんなことしたら桃子太郎が人間に狙われるわよ。
周防桃子
いいよ。ゴブリオさんのこと助けたいもん。
百瀬莉緒
どうして人間が私たちを助けてくれるの?
如月千早
ほら、よく言うでしょう。
如月千早
渡る世間に鬼はないって。
周防桃子
(その瞬間、鬼ヶ島から鬼が全て消えた。言霊っていうのかな。)
周防桃子
(住民の消えた鬼ヶ島は今日も 人間の手によってリゾート地への改造が進められている。)
周防桃子
ゴブリオさん。やっと来年に鬼ヶ島リゾートが完成するよ。
如月千早
どうか私たちのことを向こうで見守っていてください。
百瀬莉緒
……
百瀬莉緒
……ふふっ。
(台詞数: 50)