きらめく舞台の裏側で
脚本家
ii通目
投稿日時
2020-11-23 23:30:51

脚本家コメント
公演は大成功だった。
万雷の拍手が求める中、アンコールのためにアイドル達を送り出して。
プロデューサーは一人、ステージ裏で笑みをたたえながら頷く……。

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プロデューサー
よーし、これが最後の正念場だ!……思えば、この日のためにみんなで準備してきたんだもんな
プロデューサー
プライベートも殆どレッスンにあてて、収録と収録の間の僅かな時間も惜しみながら
プロデューサー
この日のために……頼りない俺の指示で……本当に、頑張ってくれた
プロデューサー
……ははっ、声援のせいで耳も痛いや。まるで、俺まで舞台に立ってるみたいじゃないか
プロデューサー
…………。
プロデューサー
本当に、凄いよみんな。見た人の心をこれだけ揺り動かす。アイドルの、力ってやつは……
高木社長
うむ、実に素晴らしい!
プロデューサー
ぅわあっ!!
しゃ、社長!?……いつからそこに?
プロデューサー
暗がりに居るから気が付きませんでしたよ……
高木社長
はっはっは!
いやぁ~、すまないすまない!
高木社長
君があまりに感じ入っていたものだから、私も出るタイミングを待っていたんだ
プロデューサー
心臓が止まるかと思いました。
……それで、俺に何か用が?
プロデューサー
まさか、ここに来てトラブル発生ですか!?影ナレ担当の音無さんがぎっくり腰で動けないとか……
高木社長
ん、んん……。違う違う。私がここに来た理由は
高木社長
君に一言お礼が言いたくてね。
……ありがとう!今日は見事なステージを見せてくれて
プロデューサー
そんな、お礼を言われるようなことはなにも……。俺よりアイドル達を褒めてください
プロデューサー
だって今日のステージが素晴らしいのは……
プロデューサー
……いいえ!
今日のステージも素晴らしいのは、みんなが頑張った結果ですから
高木社長
無論、彼女たちの頑張りについても、後でちゃんと労うつもりでいるよ
高木社長
だがアイドルの魅力を引き出したという点において、君だって称賛されてしかるべきだ
プロデューサー
俺が、彼女たちの魅力を……?
プロデューサー
……どうでしょうか。元々彼女たちは魅力的で、正直、俺なんかが力になれているかどうか
プロデューサー
アイドルを花に例えるなら、俺はただ、摘んで来た花を花瓶に飾ってるような役割です
プロデューサー
……時折エゴを感じますよ。
みんな、本当はもっと自然な魅力を持ってるのに
プロデューサー
もしかすると俺が、知らずにその可能性を潰してるかもしれない……なんて
高木社長
……ふむ。確かに君の言い分も理解できる
高木社長
美しさは儚い物だ。人生という長い物差しで見れば、アイドルの放つきらめきなど泡沫の夢
高木社長
そんな限りある貴重な一瞬を、我々はプロデュースという形で彼女たちから取り上げている
高木社長
それこそ花瓶に花を生けるように。摘まれた花はいずれは枯れる。 その事実を変える事はできない
高木社長
だが花瓶に花を生けるだけが、
君の言うプロデュースの全てだろうか?
高木社長
花は、そこにあるから美しいのか?野生のままが最も素晴らしい姿なのか?
高木社長
例え摘まれた花瓶の花であっても、その一輪一輪と真摯に向き合い、魅力を存分に引き出すような
高木社長
音源の用意、演出の工夫。何より花と関わる事に惜しみなく情熱を注げられる姿勢があれば
高木社長
花は、きっと応えてくれる。
きっと、記憶に残るひと咲きになる
高木社長
それは人々の間で語り継がれる、真の意味での枯れない花にはならないかな?
プロデューサー
人々の、記憶に残る……!
高木社長
君もアイドルのプロデューサーならば、そんなステージを夢見る事があると思う
高木社長
だがそのためには、まず自分がしっかりと立たねばならない
高木社長
いざという時に支える台が不安定では、その上の花瓶も倒れてしまいかねないからね
プロデューサー
社長……!
高木社長
……なーんて!いやぁ~、すまんすまん。歳をとると何を言うにも説教臭くなってイカンな
高木社長
だから君ぃ、今の話はここだけの内緒でひとつ頼むよ!
プロデューサー
ははは……はい!そういう事なら分かりました
プロデューサー
俺、もっと前を向きます。今日のステージが素晴らしくないって話じゃないですけど
プロデューサー
もっともっと彼女達の事を……沢山の人の記憶に残して行きたいので!
高木社長
うむ!実に頼もしい限りだ。その為には私も喜んで協力しよう!
高木社長
それに……私も協力で思い出した!丁度、そんなみんなの未来を創るために相談したい事があってね
プロデューサー
何です?何でも仰ってください。今の俺はどんな仕事だって喜んで引き受けますよ!!
高木社長
はっはっは!君ならそう言ってくれると思っていたよ。流石は我が社自慢のプロデューサーだ
高木社長
実は近々、我が765プロ自前の劇場施設を作ろうと考えているんだが……!

(台詞数: 50)