愛情を込めたフルコォス(6)
脚本家
毛利
投稿日時
2023-08-04 22:16:38

脚本家コメント
【前回のあらすじ】
美奈子の話を聞いて以降、美也は深く考え込み、静香は千早の叱責(?)から落ち込んでいた
「私がしっかりしないと!」と意欲を燃やす琴葉だったが、美也に相談を持ち掛けられ一緒に考える事となった
琴葉との会話から、美也は解決策が浮かんだようだが……?

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宮尾美也
千早さんも、私と同じ事を考えてると思うんです〜。なので、千早さんに電話してみましょう〜
田中琴葉
う、うん……よく分からないけど……
田中琴葉
う、うん……よく分からないけど……はっ!
田中琴葉
(そうだ……千早ちゃんに電話するなら……)
田中琴葉
静香ちゃん!千早ちゃんの連絡先知ってるよね!?静香ちゃんから電話を掛けてくれないかな!?
最上静香
千早さんに……ですか……?
田中琴葉
そう、電話で千早ちゃんに“ごめんなさい”って言おう、ね?
最上静香
……分かりました
宮尾美也
あ、静香ちゃん。千早さんのお話が全体に聞こえるように、スピーカーにしてくれませんか?
最上静香
スピーカーですか?
宮尾美也
はい、私も千早さんにお話ししたい事があるので〜
最上静香
分かりました。それじゃあ……
最上静香
<prrrr……>
最上静香
繋がった。スマホはここに置きますね
最上静香
<prrrr……prrrr……>
最上静香
千早『もしもし?』
最上静香
も、もしもし千早さん!今、お時間よろしいでしょうか!?
最上静香
千早『今?えぇ、大丈夫よ。と言っても、休憩中だからあまり長くは話せないけれど』
最上静香
分かりました。千早さん、昨日はすみませんでした!私、美奈子さんにひどい事を言おうとして……
最上静香
千早『あぁ、その事?ちゃんと分かって反省してくれているのなら、私はそれでいいわ』
最上静香
千早『謝るなら佐竹さんに、ね』
最上静香
は、はい。ありがとうございます
最上静香
千早『それを言うためにわざわざ電話を?』
最上静香
い、いえ。ちが……わないですけど、あの、もう1つ用事があるんです
最上静香
千早『用事?何かしら?』
宮尾美也
それは私からお話ししましょ〜
宮尾美也
千早『宮尾さん?』
宮尾美也
千早さん、昨日の美奈子さんのお話を聞いて、何か引っ掛かる所がありましたよね〜?
宮尾美也
千早『……よく分かりましたね。えぇ、昨日の話の中で莉子さんが言った』
宮尾美也
千早『“アイドルの美奈子を見る度に苦しくなる”という点が引っ掛かってまして』
田中琴葉
美也の言った通りだ……
宮尾美也
むふふ♪やはりそうでしたか〜
宮尾美也
千早『はい。ただ、それが何故引っ掛かるのか、佐竹さんの問題解決にどう繋がるのか……』
宮尾美也
千早『そこまでは分からなくて……』
宮尾美也
それなんですけどね〜。私、分かっちゃったんですよ〜
宮尾美也
千早『分かったって……まさか……!』
宮尾美也
はい、莉子さんが何故美奈子さんを見る度に苦しくなるのか……それは……
宮尾美也
美奈子さんを見る“度”に苦しくなるからなんです〜
最上静香
同じ事2回言っただけですよ?
最上静香
千早『そういう事だったのね……!』
最上静香
今ので分かったんですか!?
最上静香
千早『流石は宮尾さん……着眼点が違うわ……』
宮尾美也
むふふ♪照れますな〜
最上静香
琴葉さん……今の分かりましたか?
田中琴葉
いえ全然
宮尾美也
つきましては千早さん、プロデューサーさんにも今のお話を伝えてほしいんです〜
宮尾美也
千早『プロデューサーに?』
宮尾美也
はい〜、プロデューサーさんには絶対協力してもらわないといけませんからね〜
宮尾美也
千早『分かりました。この仕事が終わったら伝えておきます』
宮尾美也
ありがとうございます〜。この後のお仕事も頑張ってくださいね〜
宮尾美也
千早『はい。ちょうど時間が来たので、これで失礼します』
宮尾美也
<プツッ>
宮尾美也
静香ちゃん。ありがとうございました〜
最上静香
は、はい……
宮尾美也
さてさて〜、私達はレッスンを頑張りましょ〜
田中琴葉
よ、よく分からないけど……解決に向かいそうで良かったね
最上静香
………………
田中琴葉
静香ちゃん?
最上静香
私……まだ未熟だったんだ……お2人の事を理解するために、もっと努力しないと……!
田中琴葉
待って。静香ちゃんまでそっち側に行こうとしないで私置いてかれちゃう

(台詞数: 60)