
プロデューサー
(ライブ終了後、美奈子にお客さんが来ているとの事で、俺と美奈子はエントランスに出てきた)

プロデューサー
……ん?あれは……?

プロデューサー
なずな「美奈子ちゃ~ん」

佐竹美奈子
なずな!?

佐竹美奈子
なずな!?……と、莉子……

佐竹美奈子
莉子「………………」

佐竹美奈子
なずな「美奈子ちゃん、今日のライブすっごく良かったよ~」

佐竹美奈子
も~、来るなら来るって言ってくれればよかったのに~

佐竹美奈子
なずな「むふふ~、今日はサプライズで見に行こうって話してたんだ~。ね、莉子ちゃん?」

佐竹美奈子
莉子「………………」

佐竹美奈子
なずな「ほら、莉子ちゃん。美奈子ちゃんに言わないといけない事があるんでしょ~?」

佐竹美奈子
莉子「うん……その……美奈子?」

佐竹美奈子
………………

佐竹美奈子
莉子「あの……この前は本当にごめん。あたし、美奈子にひどい事言って……」

佐竹美奈子
莉子「その事をなずなに話したら、すっごく怒られてさ……」

佐竹美奈子
なずな「そりゃあ私だってあんな話聞かされたら怒るよ~。2人で応援するって言ったでしょ~?」

佐竹美奈子
莉子「うん……その、それでさ……実はあたし、あの後も……」

佐竹美奈子
莉子「アイドル事務所のオーディション、いくつか受けてたんだ」

佐竹美奈子
え、そうだったの!?

佐竹美奈子
なずな「それは私も初耳だね~」

佐竹美奈子
莉子「結局全滅したんだけどね。やっぱりあたしに、アイドルの才能なんて無いのかな~って……」

佐竹美奈子
莉子「そんな中でも、美奈子はアイドルとしてどんどん活躍してて……」

佐竹美奈子
莉子「美奈子への嫉妬とか、羨ましい~って気持ちがどんどん大きくなっていって……」

佐竹美奈子
………………

佐竹美奈子
莉子「あの日、美奈子が嬉しそうに話してるのを見たら、何かがプツッと切れちゃって……」

佐竹美奈子
なずな「それでも、言っていい事と悪い事があるでしょ~」

佐竹美奈子
莉子「うん、なずなの言う通りだよ。ねぇ美奈子?」

佐竹美奈子
?

佐竹美奈子
莉子「今更許してほしいなんて言わない。それでも、ちゃんと謝罪はしたい」

佐竹美奈子
莉子「美奈子、本当にごめんなさい!」

佐竹美奈子
………………

佐竹美奈子
ねぇ莉子?一つだけ、聞いてもいい?

佐竹美奈子
莉子「え、何?」

佐竹美奈子
今日の私のライブ、どうだった?

佐竹美奈子
莉子「……すっごく良かったよ。今日は後ろの方の席だったんだけど……」

佐竹美奈子
莉子「ファンのみんなが、笑顔で元気になっていくのがよく伝わってきた」

佐竹美奈子
莉子「あたしにも、美奈子の元気と笑顔が伝わってきたよ」

佐竹美奈子
莉子「やっぱり、美奈子は凄いアイドルなんだな~って、改めて感じたよ」

佐竹美奈子
うん、それが聞けただけでも、私は満足だから。だからもう、莉子も気にしなくていいよ

佐竹美奈子
莉子「美奈子……ありがとう。本当にありがとう」

佐竹美奈子
なずな「良かったね~莉子ちゃん」

佐竹美奈子
莉子「うん。ところで~」

佐竹美奈子
?

佐竹美奈子
莉子「隣にいる人、美奈子のプロデューサー?」

佐竹美奈子
私のっ……まぁ、うん、そうだよ

佐竹美奈子
莉子「へぇ~。プロデューサーさん、今って新しいアイドルを募集してたりしませんか?」

プロデューサー
え?いや、今はそういうのはやってないけど……

プロデューサー
莉子「じゃあ、募集する事になったら美奈子に伝えてください」

佐竹美奈子
……え、まさかまた765プロのオーディションを受けるつもりなの!?

佐竹美奈子
莉子「だって765プロのアイドルになったら、この人にプロデュースしてもらえるんでしょ?」

佐竹美奈子
莉子「毎日美奈子が話すくらいだから、きっと凄いプロデューサーなんだろうねぇ」

佐竹美奈子
な、何言ってるの!?毎日も話したりしてないから!

佐竹美奈子
なずな「え〜、でもお昼休みはいつも『プロデューサーさんが~』から始まるよ~」

佐竹美奈子
言わなくていいから!本人いるんだよ!?

佐竹美奈子
莉子「おぉー、美奈子が怒ったー。逃げるよなずな!」

佐竹美奈子
なずな「わ〜」

佐竹美奈子
もう!2人とも待ちなさーい!

プロデューサー
あ、こら!走ると危ないぞ!

プロデューサー
………………

プロデューサー
(あの子がアイドルになったら、美奈子にとって強力なライバルになるだろう)

プロデューサー
(友達にも、他の誰にも負けないように、しっかりプロデュースしていかないとな!)
(台詞数: 61)