菊地真
……………。
菊地真
……雪歩、本当にいいの?
萩原雪歩
うん。私はもう決めたから。
萩原雪歩
大切な人と結婚して、幸せな家庭を築いていく、ってね。
菊地真
……うん、雪歩が決めたことだよね。だったら止めはしないよ。
菊地真
でもだからって、この周年ライブが終わったタイミングでステージ上に立って発表だなんて……。
萩原雪歩
真ちゃん、もしかして不安?
菊地真
不安というか、色々突然すぎて思考が追いつかないよ……。
萩原雪歩
でも事務所のみんなもプロデューサーも、それからお父さんも認めてくれたのは知ってるよね?
萩原雪歩
それから……真ちゃんも。
菊地真
ま、まぁ……ボクは雪歩のことが好きだし、雪歩が幸せならオッケーだから了解したけど……。
菊地真
でもファンの人達はそうじゃないかもしれないよ。反対する人だっているかもしれない。
萩原雪歩
……………。
菊地真
雪歩はそういう人達の声を受け止めた上で、自分を貫き通す覚悟はあるの?
萩原雪歩
……………。
萩原雪歩
……大丈夫だよ。自分がどういう立ち位置にいるのかは分かってるから。
萩原雪歩
……素直に祝福してくれる人も、逆に落胆しちゃう人もいるかもしれない。
菊地真
……………。
萩原雪歩
でも……私にとってはみーんな、私の大切なファンだよ。それは今も同じ。
菊地真
雪歩……。
萩原雪歩
だから私は、その人達の全ての声を受け止めた上で、新たなスタートを切る。そう決めたから。
菊地真
そっか。そこまで言うなら大丈夫みたいだね。よかった。
菊地真
……じゃあ最後にもう一つ、聞いていい?
萩原雪歩
うん、いいよ。
菊地真
雪歩は……本当にいいの?
菊地真
雪歩は……本当にいいの? このボクなんかが相手で……。
萩原雪歩
……真ちゃん、それはもう言わない約束だよ。
菊地真
だって、ボクはれっきとした女の子だよ? そりゃ、一見男の子にも見えるかもしれないけど……。
菊地真
それに、雪歩ならもっと素敵な男性を見つけられるはずだよ。それなのに……、
萩原雪歩
真ちゃん。私はね、男の人とか女の人とかは今はどうでもいいの。
萩原雪歩
私は“真ちゃんだから”選んだの。それじゃダメ?
菊地真
うっ……そう言われると反論しづらい……。
萩原雪歩
それに、先週765プロの権力で結婚に関する法律を改変して施行させたのも知ってるよね?
菊地真
まぁ、法律云々についてはボクも聞いてるから今更突っ込まないけどさ……。
萩原雪歩
何より……真ちゃん自身も覚悟は出来てるんだよね?
菊地真
まぁ、ね。女性ファンからの反応が少し怖いけど、ボクも腹はくくったからね。
萩原雪歩
じゃあもう何も問題は無いよね。
萩原雪歩
じゃあもう何も問題は無いよね。……あ、そろそろ時間かな。
菊地真
……そうだね。じゃあ、行こっか。
萩原雪歩
……あ、そうそう真ちゃん。ステージ上での結婚発表が終わった後だけど……、
菊地真
……ん? その後なにかあるの?
萩原雪歩
ひと足早い誓いのキスをあの場でみんなにお披露目するから、心の準備はしておいてね♪
菊地真
………………………え?
萩原雪歩
一応765プロのみんなやプロデューサーには段取りを伝えてあるから大丈夫だよ。
菊地真
ボク聞いてないんだけど!?
萩原雪歩
ふふっ、真ちゃん驚いてる♪ サプライズは大成功みたいだね♪
菊地真
ボクにとっては驚くどころの話じゃないんだけど……!?
萩原雪歩
じゃあ行くよ真ちゃん! 新しい人生へ向けて……!
菊地真
ちょ、まっ……! まだ心の準備が……! あのステージ上で、大勢の前で雪歩と……!?
菊地真
逃げたい…今すぐニゲタイ……!誰か……助けて……!!
(台詞数: 50)