二階堂千鶴
12月……ケーキ屋にとって一番忙しい時期であると同時に稼ぎ時でもある
二階堂千鶴
「……となると、12月の人のあのケーキか」
二階堂千鶴
クリスマスケーキの季節……誕生日が同じでセットで認識している
二階堂千鶴
月ごとに常連客がいる。それぞれの誕生日にあの人が来る日だなと言う感覚で覚えている
二階堂千鶴
自分や相手への誕生日に…もしくはキャラクターへの祝福と様々だ
二階堂千鶴
「『アイドル』と『プロデューサー』ね…」
二階堂千鶴
このケーキの依頼人の関係だ。仕事仲間では、あるようだが少し意味合いに熱量を感じる
萩原雪歩
「恋人と言うには少しずれているし家族と言うにはちょっと違う気がする」
萩原雪歩
「彼女の存在に惹かれた者と言う感じだろうか…この娘の見てきたフィールドを思い描いてみる」
二階堂千鶴
アイドルには、ステージと言う舞台があるように私達にもケーキと言う舞台装置があるのだ。
二階堂千鶴
この舞台を最高のライブにする事…その点に感じては彼女と共感できるかもしれない
二階堂千鶴
あのプロデューサーと言う人もそんな気持ちなのだろうか…作りながら依頼人の心情を考えていた。
二階堂千鶴
「去年も一昨年も変わらないのですね」
二階堂千鶴
戦隊ものや仮面ライダーと言ったヒーロー物は一年ごとに変わるのが普通の事だ
二階堂千鶴
アニメにしても、今は13話くらいで終わるものが多いので、入れ替わりも激しい筈であろう
二階堂千鶴
「好きなのですね。心から…」
萩原雪歩
「変わっていく時間の中でも、変わらない想いも存在するって事かしら?」
萩原雪歩
「過去も未来も変わらずに微笑んでいる場所が、あるとしたらそれは幸せな事だろう」
二階堂千鶴
………。
二階堂千鶴
「ありがとうございました」
二階堂千鶴
「ふぅ…今回も私の勝負は、勝ちですわね」
二階堂千鶴
会計時に中を見て驚いていた。ケーキに写メまで撮って、余程嬉しかったようだ。
二階堂千鶴
あの様子なら、来年のご来店を期待してもいいだろう
大神環
(カランカラン♪)
二階堂千鶴
お店の扉の鐘が鳴っている。見かけないお客様だ。
大神環
………。
二階堂千鶴
「わかりました。キャラクターケーキでしたら、モデルとなる写真をお願いします」
二階堂千鶴
……あら
萩原雪歩
………。
大神環
………。
二階堂千鶴
ーー意外と世間は狭いのですわね。シンクロニシティと言うべきかしら
二階堂千鶴
…もしこれが神様のいたずらだとしたら、中々面白い出来事だ。
二階堂千鶴
ねぇ、神様…
二階堂千鶴
誰かを“好き”になる気持ちは…どこまで広まっていくのでしょうか?
(台詞数: 34)