望月杏奈
莉緒さんの言ってた家って……ここ…だよね…?
エミリー
ええ…位置的には合ってるはずですが……なんというか…
望月杏奈
ボロい…ね…
エミリー
そんな素直に…!けどまあ…道具などが揃ってるか不安にはなりますね…
望月杏奈
ま、入ってみよう…すいませーん…雪歩さんいますかー?
萩原雪歩
ビクッ…(知らない声……居留守使っちゃえ…)
エミリー
莉緒さんという方の紹介で来たんですが…
萩原雪歩
莉緒さんの…?ど、どうぞ…!
エミリー
ありがとうございます
萩原雪歩
あ、あの…!お名前を伺ってもよろしいですか?
望月杏奈
杏奈は…杏奈だよ…アルラウネの杏奈
エミリー
私はエミリーです。ケットシーのエミリーです
萩原雪歩
ありがとうございます…!私は雪歩です
望月杏奈
あの…早速ですが……この剣を打ち直して欲しいんです…
萩原雪歩
あのぅ〜…せっかく来ていただいて申し訳ないんですが…
エミリー
やはり…打ってはもらえませんか?
萩原雪歩
はい…すいません……
望月杏奈
理由を聞いてもいい?
萩原雪歩
少し長くなりますよ…?
エミリー
構いません、お願いします
萩原雪歩
わかりました…。私は自分で言うのもなんですが…腕のいい刀鍛冶です
萩原雪歩
打つ剣や槍は非常に高値で取引されることもありました…
萩原雪歩
そんななか私はその時に手に入る最良の素材、最適な道具で…
萩原雪歩
自分の理想とも言える剣を打とうとしました…
萩原雪歩
そして…できてしまったのです…魔剣・デストル刀が…
望月杏奈
デストル刀⁉︎
萩原雪歩
はい…あの剣は魔力を吸ってその斬れ味を大幅に引き上げます…
エミリー
でもそれはただの魔剣でもありますよね…?
萩原雪歩
ただ…その剣は…魔力を吸うと…持ち主の凶暴性を跳ね上げてしまうんです…
望月杏奈
それって……
萩原雪歩
はい、それを買った方はある国の騎士でした…忠誠心に厚く…国の防衛を担う程の…
萩原雪歩
その騎士が…デストル刀を使った瞬間…あろうことか彼の仕える王を斬り伏せてしまいました…
エミリー
そんな…
萩原雪歩
それを知って以来…私は怖くて武具を打つのをやめてしまいました…
望月杏奈
でも…それだけの腕があるんだね…?
エミリー
杏奈さん⁉︎雪歩さんは苦しんでらっしゃいます!これ以上は…
望月杏奈
逃げちゃダメだよ!
萩原雪歩
え?
望月杏奈
過去の自分から…罪から…目を背けたまま生きていくの?
萩原雪歩
それは……
望月杏奈
そんなの嫌でしょ?
萩原雪歩
でも…‼︎
望月杏奈
大丈夫…これは聖剣……邪悪なんか弾いちゃうから!
萩原雪歩
うぅ……
萩原雪歩
わかりました!打ってみます‼︎
エミリー
本当ですか⁉︎ありがとうございます‼︎
萩原雪歩
ちょっとその剣見せてもらえる…?
萩原雪歩
うわぁ…綺麗に折れちゃってる…どうしてこんないい剣が…?
望月杏奈
もともと封印されてた時に傷ついてたんだけど…その傷をデストル刀で…
萩原雪歩
なるほど……分かりました!頑張って打ち直してみせます‼︎
(台詞数: 50)