菊地真
─お弟子さん達に誘か....萩原家に連れてこられたオレを待ち受けていたのは....。─
菊地真
雪歩母「萩原家へようこそ。透さん、主人がお待ちしておりますので...まずは服装を...」
菊地真
─そう言ってオレ達は身ぐるみを剥がされ....もとい正装に着替えて大広間へ行った。─
菊地真
─タキシード....この中だと繁華街でよく見るただの怖い兄ちゃんの格好にしか見えない。─
菊地真
─もちろん真もタキシード、本人には悪いがさっきの格好に比べれば、かなり似合っている。─
菊地真
─不機嫌なマコやんをなだめている内に準備が出来たようで雪歩の親父が音頭を取っていた。─
菊地真
雪歩父「今日は知っての通り、透のボウズが日本を発つ門出の祝いだ。お前達、盛大に祝うぞ!」
菊地真
全員「門出を祝って....かんぱーい!!!」
菊地真
弟子1「ボウズ、海外に行っても元気でやれよ!」 弟子2「オレ達は待ってるからな!」
菊地真
弟子3「お土産買ってきてくれよ、アニキ~!(泣)」 弟子4「おいバカ!泣いてんじゃねぇ!」
菊地真
─オレはあっという間にお弟子さん達に囲まれてしまったがその時、親父さんが言った。─
菊地真
雪歩父「お前ら、ボウズは真の嬢ちゃんと雪歩と話してぇんだ。嬢ちゃん早く言いな!」
菊地真
「えっと....トオル、キミがいなくなるのは本当に辛いけどさ、春香から聞いたんだ。」
菊地真
「ずっと....悩んでたんだよね。ボク達がいつまでも友達でいれるのかって....。」
菊地真
「正直これからどうなるかはわからないけど....これだけはわかるよ。」
菊地真
「どこに行っても、ボクはずっとトオルの友達、いや、親友でいたいと思ってるよ!」
菊地真
透「真....オレもだ。絶対お前に追いついて、日本まで名前を知らせてやるよ!」
菊地真
弟子5「いや~青春だねぇ。」 弟子6「ここまで言われちゃお嬢も黙ってらんねぇっスね!」
萩原雪歩
「その...いきなり話を振られても....何を話したらいいか....。」
萩原雪歩
透「ユキ、今話せなかったら後で話しても聞くから....まだ宴会は長いからな....。」
萩原雪歩
「う、うん....今はちょっと調子が良くないし....また後でね。」
萩原雪歩
─この時オレは妙な感じがした。いつもと違う女子らしい服装だったからだ。─
萩原雪歩
─いつもは普通の服なのに....そう思っていると親父さんがでかい盃を持ってきて、─
萩原雪歩
雪歩父「ウチでは門出を祝う奴はコレを飲む決まりだ。さぁ、グビッと飲みな!」
萩原雪歩
「ちょっとお父さん!透君は未成年だから....」
萩原雪歩
雪歩父「何言ってるんだ。これはオレ達の通過儀礼だ!さぁ、ボウズ覚悟を決めろ!」
萩原雪歩
透「....アルハラの気もするけど....じゃ飲みまーす!」 ゴクリゴクリ!!
萩原雪歩
弟子達「すげえ....すげぇ飲みっぷりだ!!」
菊地真
「あの量のお酒をイッキ飲みかぁ....大丈夫かな?」
菊地真
─そして調子に乗って酒を飲んだ1時間後....─
菊地真
透「うぶっ....クラクラするけんね....。」
萩原雪歩
雪歩父「やっぱ無茶させすぎたか....雪歩、部屋で休ませてやんな。」
萩原雪歩
「うん、透君、ゴメンね....。」
萩原雪歩
─屈強な男達に支えられオレは一室に連れていかれることになったのだが....─
萩原雪歩
─もしかしたらあの言葉はもっと違う意味だったのかもしれない....。─
菊地真
─あの部屋に入り目を覚ました時、そう思った。─
(台詞数: 36)