萩原雪歩
P「雪歩、今日もお疲れ!」
萩原雪歩
...ビニール袋を引っさげながら、プロデューサーが私のところへ駆け寄ってきます
萩原雪歩
...プロデューサーは、私と同じ、新人さんで・・・
萩原雪歩
...敏腕とか、凄腕プロデューサーとはお世辞にも言えないですけど・・・
萩原雪歩
...いつも寝癖とかそのままだし・・・
萩原雪歩
...冴えてないですけど...
萩原雪歩
...冴えてないですけど...私達の事を第一に考えてくれる優しい...
萩原雪歩
...冴えてないですけど...私達の事を第一に考えてくれる優しい...男の人!?
萩原雪歩
ビクッ!
萩原雪歩
お...
萩原雪歩
P「ゆ、雪歩?」
萩原雪歩
お...男の人っ!!...ビクビク
萩原雪歩
...プロデューサーが男の人だって意識しちゃうと・・・やっぱ怖いですぅ
萩原雪歩
P「そっか、まだ、俺のことが怖いか・・・」
萩原雪歩
は・・・はい、その・・・すみません・・・
萩原雪歩
P「そ、そうだ!(汗)」
萩原雪歩
P「今日は暑かっただろ~?だからアイス、買ってきたんだ!」
萩原雪歩
P「ま、まぁ、高いアイスはお金がなくてだな・・・買えなかったけど・・・」
萩原雪歩
P「ポッキンアイス、食べるか?」
萩原雪歩
そ、その!
萩原雪歩
プロデューサーは、嫌じゃないんですか!?
萩原雪歩
P「急にどうしたんだ雪歩?」
萩原雪歩
私・・・やっぱりアイドルなんて向いてなかったんです・・・
萩原雪歩
だって私・・・ひんそーでちんちくりんで・・・
萩原雪歩
それだけじゃなくて男の人も苦手で・・・怖くて・・・
萩原雪歩
プロデューサーとだって未だに・・・上手く接することができないですし・・・
萩原雪歩
普通の人と比べて苦手なことばっかりで!迷惑かけてばかりですぅ!!
萩原雪歩
そんな私にプロデューサーは幻滅したりしないんですか?
萩原雪歩
見捨てようとか思わないんですか!?
萩原雪歩
P「いいか、雪歩、俺はいままで雪歩と接してきてそんなこと微塵にも思った事ないぞ」
萩原雪歩
P「弱点ってのはな、強みにもなるんだ」
萩原雪歩
P「逆にな強みってのはな、時にその人の弱点にもなるんだ」
萩原雪歩
P「だから俺から言わせれば雪歩の弱点だって雪歩の良いところなんだって思う」
萩原雪歩
P「たしかに雪歩は普通の人より苦手なことが多いかもしれない」
萩原雪歩
P「でもそれって困難に、壁にぶつかって成長する機会も多いってことだろ?」
萩原雪歩
P「それに雪歩なら、絶対にその壁を壊せるって、俺は信じてる」
萩原雪歩
P「だから俺は諦めないよ、雪歩の事も」
萩原雪歩
P「勿論、765Pにいるアイドル皆の事もだ!」
萩原雪歩
P「雪歩は必ず輝ける!」
萩原雪歩
P「だから今は焦らなくていい、雪歩のペースで着実に成長してこう、な?」
萩原雪歩
ポキッ
萩原雪歩
...Pはチューペットを折ると、その一つを私の方に差し出す
萩原雪歩
P「ほら、ポッキンアイス、食べるだろ?」
萩原雪歩
はいっ!
萩原雪歩
...なんだか男の人と初めて手を繋ぐような・・・そんな照れが、私の脳内を占める
萩原雪歩
(穴掘って埋まりたいですぅ・・・)
萩原雪歩
P「今はまだ、このアイスを挟んだ距離でしか雪歩に触れる事ができないけど・・・」
萩原雪歩
P「いつか、ちゃんと雪歩と握手ができるようになったら、俺は嬉しいよ!」
萩原雪歩
~心が蕩けていた~
(台詞数: 49)