天海春香
(MANZAIグランプリ敗者復活戦を勝ち上がり、……いよいよ決勝の舞台へ……)
天海春香
……ほら、こっちこっち!はやくはやく!
水瀬伊織
ちょっ、そんなに慌てさせないで!
天海春香
生放送中なんだから!急がないと8組目の漫才終わっちゃうよ!
如月千早
春香、前!
天海春香
え?……うわっあ!!ドンガラガッシャーン
水瀬伊織
もう何やってんのよ!
如月千早
怪我はない春香?
天海春香
えへへ。大丈夫。こけるのは得意だから。
水瀬伊織
まったくもう、今怪我したら一大事よ!…衣装も、大丈夫?
天海春香
……うん。大丈夫!後ろは?
如月千早
…大丈夫。どこも破れてないわ。
水瀬伊織
ほら、ちょっと落ち着きなさいよ。もうここまで来れば、会場まですぐなんだから。
天海春香
ごめんね…。やっと、ここまで来たんだーって思うと、なんだか気持ちが溢れちゃて。
如月千早
そう言えば、なんで決勝戦だけこの衣装に着替えたの?
如月千早
春香が、プロデューサーに持ってきてもらうよう頼んだのよね?
水瀬伊織
そりゃ、テレビで全国に映るんだからアピールしなくちゃ!いつもの私服じゃ華がないわよ!
天海春香
うん。そうなんだ。
天海春香
私たちはアイドルなのに、プロの漫才師に混ざってここまでやって来た
天海春香
中にはアイドルなのに、とか。アイドルだから特別扱いなんじゃないか、なんて言う人もいたけど
天海春香
でも、ある意味……それは正解なんじゃないかって思ったの
水瀬伊織
そんな、私たちはズルなんかしてないわよ!
天海春香
うんん。そういう意味じゃないんだ…
天海春香
敗者復活戦でお客さんの前に立った時、
天海春香
そして、敗者復活戦で勝って、他の漫才師の皆さんに見送られる時感じたんだ
天海春香
誰一人として、アイドルのくせに!なんて思ってた人いないと思うんだ。
天海春香
そうじゃなきゃ、私たちはここまで来れていない。
如月千早
そうね。…つまり、私たちも漫才師として認められたってこと?
天海春香
うんん…それも違うよ千早ちゃん。
天海春香
私たちは「アイドル」だよ。
天海春香
私たちは「アイドル」として舞台に立って、お客さんに笑顔を届けただけ
天海春香
その方法が歌やダンスじゃなくて、今回は「漫才」だった……
天海春香
それでいいんだって思ったんだ。だって、私たちの仕事は見てる人を笑顔にすること!
天海春香
だから最後まで…私たちにしかできないステージを
天海春香
「アイドルの漫才」をみんなに届けなきゃいけないって。そう思ったんだ。
如月千早
私たちにしかできない漫才……
天海春香
……まぁでも、千早ちゃんのあのキャラで、あんなボケされたら…ソリャズルイヨネー
水瀬伊織
タシカニー
如月千早
もう、こんな時にからかわないで!
天海春香
ふふ。ごめんごめん。
水瀬伊織
……。あ、もう、前の組終わるわよ!
天海春香
よーし、いよいよだね!準備はいい?
水瀬伊織
もちろんよ。このステージを見てる全員を伊織ちゃんのファンにすればいいのよね!
如月千早
春香…。ここまで連れてきてくれてありがとう。春香が見たかった景色、もうすぐそこよ。
天海春香
2人ともありがとう……。じゃ、いつものいくよー!
水瀬伊織
スマーーーーイル!!
如月千早
ステーーーーージ!!!
天海春香
ファイッ、オォーーーー!!
天海春香
(そして私たちは、煌めくステージへと駆け出した)
天海春香
(漫才 美容院へと続く)
(台詞数: 50)