天海春香
(MANZAIグランプリ、敗者復活戦…私たちは「漫才 マッチ売りの少女」で勝負した。)
天海春香
(千早ちゃんが最低限のセリフでインパクトを与え、伊織の緩急のあるツッコミでリズム作るネタ)
天海春香
……ふぅ。おわったーー。
天海春香
千早ちゃん、伊織。お疲れ様
水瀬伊織
……うまく出来てたわよね?私たち、やりきったわよね?……
天海春香
ん?伊織?
水瀬伊織
な、なんでもないわよ!我ながら、完璧なツッコミができたわ。
天海春香
(……この敗者復活戦の会場の空気は 、今までの予選とは大きく違っていた)
天海春香
(一言で言うならば、戦場。)
天海春香
(楽屋に入ると、本当にこの部屋が震えてるんじゃないかってほど、ビリビリする……)
天海春香
(…目を瞑って集中してる人、壁に向かってネタの確認をする人、喫煙スペースでタバコをふかす人
天海春香
(みんな、見えない何かに抗うように、無言で、戦っている。)
天海春香
(少しでも気を緩めたら、一気飲み込まれてしまいそうな。そんな異様な空間。)
天海春香
(ふと、近くて遠い所から、笑い声が響く)
天海春香
(その瞬間、その場にいる全員が、会場を映すモニタに視線を移す。)
天海春香
(一瞬の間の後、再び各々の戦いに戻る……。)
如月千早
ここにいる皆…。目指すところは同じなのね。
天海春香
(そう…。敗者復活戦に挑む60組のうち、決勝戦の舞台に立てるのはたった1組)
天海春香
(言ってしまえば、ここにいる人全員が敵。)
天海春香
(でも、ここで戦っても意味が無いこと。敵意を向けても、意味が無いこと。)
天海春香
(それを皆知っているから、アイドルである私達がこの場にいても、もう何も言う人はいない。)
天海春香
そう、私たちが向かうべき場所は舞台にある。そしてその先の……
如月千早
お客さん、笑っていたわ
天海春香
そうだね。千早ちゃんのおかげで、変則的なネタだったのにすごくテンポよく出来たし!
如月千早
うんん。春香のおかげよ。ネタを書いたのは春香だし、ネタ振りだって
天海春香
千早ちゃん
如月千早
……ふふ、そうだったわね。
如月千早
ええ、頑張ったわ。見てるお客さんのリズムに合うように…会場がひとつの流れに乗れるように。
天海春香
楽しかった?
如月千早
ええ。とっても。
天海春香
そしてなんと言っても、今回のネタで頑張ってくれたのは…
水瀬伊織
……なによ?ちゃんとお客さんの反応見ながらやれたわよ!
天海春香
伊織ならきっと、私が想像している以上のツッコミをしてくれるって、信じてたよ。ありがとう!
水瀬伊織
ふん、このくらいスーパーミラクルアイドル伊織ちゃんなら、出来て当然よ
水瀬伊織
(まったく無茶ぶりなんだから!マッチについて沢山調べてたなんて、カッコ悪くて言えないわ!)
天海春香
(……ちゃんと知ってるよ、頑張ってる伊織のこと。……ありがとう。)
天海春香
(……敗者復活戦の組が、全て出番を終え、いよいよMANZAIグランプリの決勝戦が始まった
天海春香
(敗者復活戦の会場にも中継が入るため、私達もステージに移動する。)
如月千早
始まったわね…。敗者復活戦の結果発表はいつ頃行われるのかしら?
水瀬伊織
こういうのは、番組演出の為に、後半にするものよ。わかってるけど……早く教えなさいよね!
天海春香
(どんなに焦らされたとしても、その時必ずやってくる。)
天海春香
……今言っても、うぬぼれだって言われるかも知れないけど
天海春香
「それでは……敗者復活戦で、見事勝ち抜きを果たした組を発表いたします!」
天海春香
実は私……自信があったんです。
天海春香
「9組目の決勝進出漫才師は……」
天海春香
「9組目の決勝進出漫才師は、エントリー№20765……」
天海春香
「9組目の決勝進出漫才師は、エントリー№20765 スマイル→ステージ!」
天海春香
ほらやっぱり……ちゃんと届いてた!
天海春香
客席から貰った楽しいってエネルギー、やっぱり間違いじゃなかった!!
天海春香
(スマイル→ステージ。敗者復活戦の勝ち抜きにより、決勝戦進出!!)
(台詞数: 50)