田中琴葉
そうなんだ。お気の毒に。
萩原雪歩
それで今日は元気ないんだね。
所恵美
ま、そんな訳だからさ。今日はそっとしといてあげなよ?じゃ、アタシお仕事だから。
田中琴葉
うん、気をつけてね。
田中琴葉
なんか、可哀想ね。こういうお仕事だとなかなか出会いなんてなさそうだし。
萩原雪歩
忙しいもんね。プライベートな時間、少ないだろうし。
萩原雪歩
でも彼女、かあ。プロデューサーもやっぱり男の人なんだね。
萩原雪歩
でもさ、あんないい人振るような女の人って、どんな人なのかな?
田中琴葉
そういうのは人それぞれでしょ。好みとかの問題もあるでしょうし。
萩原雪歩
でもさ、とってもいい人でしょ?私は男の人が苦手で、なかなか話したり出来ないけど。
萩原雪歩
プロデューサーの事はとりあえず大分平気になってきてたの。
田中琴葉
あ、そうなんだ。
萩原雪歩
うん。二人で一緒にご飯食べてみたりとか、事務所近くを歩いてみたりとか。
萩原雪歩
他の人から見たら馬鹿みたいな練習でもいっつも付き合っててくれてて。そのおかげかな?
田中琴葉
…
萩原雪歩
プロデューサーってさ、あんまり男の人っぽくないっていうか。
萩原雪歩
怖さを感じさせないように「特に」「私には」気を使ってくれるんだろうね。
萩原雪歩
そんな気配りの出来る人を振るなんて、なんだかなぁって思っちゃって。
田中琴葉
…
田中琴葉
そうね、たしかにプロデューサーは気配りの出来る人よね。
田中琴葉
私もね?よく遅くまで演技の練習に付き合って貰ってるの。
田中琴葉
帰りが遅くなったら、必ず送ってくれてるし。
萩原雪歩
担当アイドルなんだからそれくらいは当然だよ。「誰にでもそれぐらいは」やるんじゃない?
田中琴葉
でもね?その都度よく、父や母と家で話をするの。両親とも話が合うみたいでね。
萩原雪歩
…
田中琴葉
この間なんて「もしアイドルとして駄目なら嫁に貰って下さいね」なんて父が言っててね。
田中琴葉
いくら親でもちょっと失礼よね。私はこんなに頑張ってるのに。
田中琴葉
プロデューサーもそれ聞いてまんざらでもなさそうにしてて。何考えてるのかしら、ホントにもう。
萩原雪歩
…
田中琴葉
大体あの時はまだ彼女と付き合ってたのよ?それなのに私の事お嫁にだなんて…ねえ?
萩原雪歩
そうだね。私達はアイドルなんだから。そんな事になったら大変だよね。
萩原雪歩
もしもアイドルとプロデューサーが付き合ってたりなんかしたら、スキャンダルだもん。
萩原雪歩
ファンの人達に悪いし、事務所の皆にも迷惑掛けるし…
萩原雪歩
そんな事、琴葉ちゃんは絶対に無いよね?
田中琴葉
そうね。そういえば雪歩ちゃんもだよね?もしもお付き合いなんてしたりしたらさ。
田中琴葉
今まで男の人が苦手って言ってたの、詐称疑惑だなんだって叩かれちゃいそうだし。
田中琴葉
そうなったら大変よね。「私よりずっと」大問題になりそう…
萩原雪歩
大丈夫だよ、そんな事無いから。
田中琴葉
そうよね、安心したわ。
萩原雪歩
えへへ。
田中琴葉
うふふ。
所恵美
(おまけ)プロデューサー、もういい加減泣くの止めなって。そりゃ気の毒には思うけど。
所恵美
しょうがないじゃん、こればっかりはさ。どうしようもなかったんだよ。
所恵美
あんな可愛い子なのになんで付いてるんだよって…いや、アタシに聞かれても困るよ…
(台詞数: 44)