水瀬伊織
え?なに?……今、なんて言ったの!
天海春香
だからね……。MANZAIグランプリの、敗者復活戦に出ようと思うんだ。
水瀬伊織
敗者復活戦んんん!!?
如月千早
つまり、私たちにもまだチャンスがあるってことなの?
天海春香
うん。準決勝で敗退した組には、敗者復活戦に参加する権利があるんだよ。
水瀬伊織
そ、それはいつなのよ!
天海春香
決勝戦の当日…。
水瀬伊織
えっ?決勝戦の当日???
天海春香
午前中はリハーサル、お昼から敗者復活戦が始まって、その様子は動画サイトで配信。
天海春香
そして夜…決勝戦の放送中に、敗者復活で勝ち上がる組が発表されるの。
如月千早
確か、決勝戦には8組が今選ばれてるのよね?
天海春香
そう。そして……そこで勝ち上がった組が、9番目の漫才師としてネタをやるの。
水瀬伊織
ここで勝ちあがれるのは、たった1組なのね。
天海春香
当然だけど…他の漫才師の人達にとっても、この敗者復活戦は特別なもの。きっと私達以上に…
水瀬伊織
そんな事言ったって、私たちだって本気よ!人前に立つって意味では、覚悟は変わらないわ!
水瀬伊織
いいじゃない。やってやろうじゃない敗者復活戦!
天海春香
……伊織。
如月千早
まだ、私たちが立てるステージが残っているのなら…私たちは、そこに全力を尽くすまで
天海春香
千早ちゃん……。
天海春香
2人とも……ありがとう。
天海春香
……そういことです、プロデューサーさん!!(スッ
水瀬伊織
スマホ…!?いつの間に
天海春香
……はい……はい、そうです……はい……
天海春香
…はい!………ありがとうございます!(ピッ
水瀬伊織
まったく……とんだ策士ね。
天海春香
…年末の忙しい時期だから、敗者復活戦に出たい!なんてそのままプロデューサーに言えなくて
天海春香
困った顔しながら「もう無理しなくていいぞ」なんて、やんわり断られるかも…って思って
天海春香
ちょっと騙すようなことしてごめんね…。でも、みんなの想い、聞いて欲しかったから
天海春香
でも、プロデューサーさんにはお見通しだったみたい
水瀬伊織
え?どういうことよ?
天海春香
「…そう言うと思って、最初から MANZAIグランプリとして予定空けてある」だってさ
如月千早
ふふ、プロデューサーにはそんな策も必要なかったってことね
天海春香
しかも、敗者復活戦までの数日、漫才の練習ができるよう、3人の予定も合わせてくれてたみたい
水瀬伊織
たまにはプロデューサーも、いい仕事するじゃない
天海春香
でもね…今日私がやるはずだった仕事、代わりに未来ちゃんが行ったんだって。きっと他の子も…
如月千早
そうね…。でもみんな、春香の想いを応援したいって心から思っているの。これも春香の力よ。
天海春香
うんん。私にそんな力なんてないよ…。でも、スマイル→ステージは、もう3人だけのものじゃない
天海春香
…うん。私たちがステージに上がることを待ってる人たちがいる。だったら…私たちは進まなきゃ!
水瀬伊織
私たちが全力で楽しむ。それを見てる人全員に届ける。笑顔を舞台から、舞台から笑顔を……よね?
如月千早
もう、ブレないわ。…こういうのをベクトルが揃うって言うのかしら?
天海春香
ボイスレッスンの先生がよく言ってたやつだ!今なら、その意味がわかる気がするよ。
天海春香
……そうだ!次のネタは伊織のツッコミを少し工夫しようと思うんだ。……どうかな?
水瀬伊織
スーパーアイドル伊織ちゃんに、そんな心配は無用よ!任せなさい!(ドキドキ)
天海春香
そして千早ちゃんには、テンポをコントロールする、役割を担って欲しいんだ。お願いできるかな?
如月千早
漫才も、ひとつの歌のようなものってことね……やってみるわ!
天海春香
よーーし決まり!!それじゃあ!いつものアレいくよ!?せーの……
水瀬伊織
スマーーーイル!!
如月千早
ステーーーージ!!
天海春香
ファイ!オォーーーー!!!
天海春香
こうして私たちは、敗者復活戦への参戦を決めた。(「漫才 マッチ売りの少女」 に続く)
(台詞数: 50)