おやすみなさい、プロデューサー
BGM
ココロがかえる場所
脚本家
kyunpo
投稿日時
2014-12-06 18:14:33

脚本家コメント
ああ~癒されたい。そんなことばかり考えていたら夢で雪歩に膝枕されました。
しっとりと、穏やかに流れる時間。Pの横に座り、そっと寄り添う雪歩です。
『少し弱気で守ってあげたくなる少女』としてではなく、段々と成長し、『優しい眼差しで、後ろから支えてくれる女性』のイメージで書いています。 Pに対しての男性恐怖症は克服済みです。
ある冬の日。アイドル達の為にと働き詰めのP。少しだけの休憩のつもりが、寝入ってしまいます。事務所にはPと雪歩の二人だけです。
多分年内の投稿はこれが最後です。
少し早いですが、雪歩!お誕生日おめでとう!

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萩原雪歩
「これで良しっ♪」
萩原雪歩
休む間もなく働いているプロデューサーを見て、心配になった私は…
萩原雪歩
「少し休憩しませんか?ソファーに座っててください。今、お茶いれてきますね?」
萩原雪歩
そう言って、二人分のお茶を用意したんだけれど…
萩原雪歩
「……寝ちゃってる。」
萩原雪歩
プロデューサーは、ソファーに座ったまま、寝てしまっていた。
萩原雪歩
(よっぽど疲れてたんだなあ。無理もないよね。)
萩原雪歩
「お疲れ様です、プロデューサー。いつも、ありがとうございます…」
萩原雪歩
風邪を引かないように、私の上着をプロデューサーにかける。
萩原雪歩
事務所には私とプロデューサーだけ。音無さんは買い出しに行っている。それはつまり…
萩原雪歩
「二人きり…」
萩原雪歩
言葉にすると、途端に意識してしまう。
萩原雪歩
プロデューサー。私が家族以外で触っても平気な、男の人。
萩原雪歩
そして、私が特別な想いを抱いている人。
萩原雪歩
この人と出会わなかったら、私はどうなっていたんだろう。
萩原雪歩
きっと、今よりもずっと弱くて、男の人と犬が苦手で…
萩原雪歩
自分を変えられないまま、ただ時間だけが過ぎていたのかもしれない。
萩原雪歩
……プロデューサーの寝顔を見つめる。
萩原雪歩
(…ちょっと可愛いかも。)
萩原雪歩
そんなことを思いながら、プロデューサーの隣に移動する。
萩原雪歩
「お、お邪魔します…」
萩原雪歩
寝ているプロデューサーの隣に座り、肩と肩をくっつける。
萩原雪歩
寝息に合わせて上下する肩。温かい。
萩原雪歩
「プロデューサー…」
萩原雪歩
プロデューサーの肩に私の頭を乗せ、寄り添う。
萩原雪歩
(なんだか恋人同士みたい……)
萩原雪歩
こうしていると、色々な想いが募ってくる。
萩原雪歩
今までに積み重ねた、プロデューサーとの想い出も蘇る。
萩原雪歩
……あなたの力になりたい。
萩原雪歩
……あなたの支えになりたい。
萩原雪歩
…いつか、この想いを告げる日が来るのかな?
萩原雪歩
「まだ起きないで下さいね?プロデューサー……」
萩原雪歩
プロデューサーを起こさないように動かして、彼の頭を私の太股に乗せる。
萩原雪歩
…できた。膝枕。やっぱり少し恥ずかしいけど、脚に感じる重みが心地よい。
萩原雪歩
彼の頭を優しく撫でる。心なしか気持ち良さそう。
萩原雪歩
……しばらくして、彼の唇に目が行ってしまう。
萩原雪歩
プロデューサーとのキスを意識した事は何度もある。だけど……
萩原雪歩
………プロデューサーの事が好きなアイドルは、事務所に何人もいる。
萩原雪歩
「こんな形でするなんて、ズルだよね。」
萩原雪歩
…でも。
萩原雪歩
…でも。これくらいなら、良いよね?
萩原雪歩
「プロデューサー。ちょっと早い誕生日プレゼント…おねだりしても、良いですか?」
萩原雪歩
そう言って私は、彼の唇ではなく、頬に口づけをした。
萩原雪歩
(わかりますか?プロデューサー)
萩原雪歩
私の唇から、彼の頬から。互いの熱が混ざり、1つになるのを感じる。
萩原雪歩
(届いていますか?私の気持ち)
萩原雪歩
…………
萩原雪歩
キスを終えて、顔を上げる。私の想いは、夢の中へ届いただろうか。
萩原雪歩
もうすぐ、二人きりの時間は終わる。だから、せめてそれまでは。
萩原雪歩
「おやすみなさい、プロデューサー。」

(台詞数: 50)