望月杏奈
今日は天s…杏奈の1日の様子を観察しようと思う。そのアシスタントには…
篠宮可憐
可憐と…
天海春香
春香の二人である。
天海春香
正直人選ミスのような気がしないでもないが…
望月杏奈
おっと、どうやら杏奈が事務所に来たようだ。相変わらず少し眠そうな顔をしている。
望月杏奈
しかし俺を見つけた途端、顔を輝かせて此方に走ってきた。
望月杏奈
少し興奮しているようで、もし尻尾があったら千切れんばかりにブンブン振っていることだろう。
望月杏奈
杏奈が走った勢いのまま俺の胸にダイブしてくる。いつも危ないと注意してるが効果はないようだ。
望月杏奈
おはよう、と言葉を掛けながら頭を撫でると目を細めて気持ち良さそうにしている。
望月杏奈
少し頬も染まってるようだが、俺の視線に気付くと顔を附せてしまった。…少し残念だ。
篠宮可憐
チラと可憐に視線を向けると何やらモジモジして悩んでいる。後で可憐にもしてやろうかと思う。
天海春香
春香は……額に青筋がピキピキと浮かんでいた。お菓子を乗せた金属製の皿を握りつぶしている。
天海春香
とりあえずそっとしておこう。何やらショックを受けているような顔が見えるが気のせいだろう。
望月杏奈
と、そこで俺の服の裾をくいくいと引っ張られていたのでそちらを向くと杏奈が少し剥れていた。
望月杏奈
自分が構ってもらえないので少し拗ねてしまってるのだろうか?益々、犬…いや、仔犬のようだ。
望月杏奈
たまらずギュッと抱きしめると顔を真っ赤にして俺に顔を見られまいと胸に顔を埋めてしまった。
望月杏奈
しかし杏奈の手も俺の背中に周して抱きしめてきているので嬉しいのだろう。やはり天使か。
篠宮可憐
ふと可憐の方を見ると顔を真っ赤にさせているが目を背ける様子はない。
篠宮可憐
「私も…後で…」とブツブツ呟いているのが聞こえてくるが今はスルーする。
天海春香
春香は…目から血の涙を流してハンカチを噛みしめているのでそろそろ次の行動に移ろうと思う。
篠宮可憐
可憐に声をかけると物凄くビックリして焦っていたがそこもまたスルーして話を続ける。
篠宮可憐
杏奈と今日の嘘のスケジュールを確認させるよう伝える。それを聞き、可憐は快く引き受けてくれた
篠宮可憐
やはり可憐はいい子だ。後でうんと可愛がってやろうと思ってたら、あわあわと顔を赤くしていた。
篠宮可憐
はて?声には出してなかったはずだが…。最近事務所のアイドルたち全員、こんなことが続いている
天海春香
そこで春香が自分には何もないのかと迫ってきたのでガムを渡してみた。
天海春香
すると、スッと何か懐から光るものを出そうとしていたので冗談だと慌てて伝え、頭を撫でる。
天海春香
…何とか機嫌は直ったようだ。最近命の危機に晒される頻度が上がっている気がするが今はスルー。
天海春香
春香には杏奈にお菓子を持っていくよう伝えると、これを快諾。既に準備はしていたようだ。
天海春香
準備に行こうと背中を向けた春香にボソッと「可愛いぞ」と言葉をかけてみた。
天海春香
振り向かずに走って行ったが、後からも見える耳が真っ赤になっていたので効果は抜群だったようだ
望月杏奈
ふと視線を感じ、そちらに目を向けると杏奈が此方を凝視していた。少し目が血走っているような…
篠宮可憐
その横では可憐がおろおろとしている。頑張ってくれ可憐、主に俺の命の為に。
望月杏奈
その後、可憐の必死の説得により何とか機嫌が直ったようだ。まだブスッとしているが。
天海春香
そこでだめ押しに春香がお菓子を持って杏奈に突撃する。
天海春香
そして予定調和と言わんばかりに春香が盛大に躓き、お菓子が宙を舞う。
篠宮可憐
可憐は慌てるばかりな様子。
望月杏奈
杏奈は…この一瞬で何枚かクッキーを口にくわえている。逞しくなったものだ…
天海春香
春香は…自分のノルマを達成したかのようなとてもいい笑顔をしていた。後でお仕置きだな。
望月杏奈
スローモションになっている世界の中、とりあえず俺が全てキャッチする。
望月杏奈
それを見ていた杏奈が此方を見ながら目を輝かせていた。
天海春香
春香は律子に引き摺られて別室に連れていかれた。何か叫んでいたが気のせいだろう。
篠宮可憐
可憐が慌てて俺が怪我をしてないか聞いてきた。やはり天使か。
篠宮可憐
ギュッと抱きしめると顔を真っ赤にして、またあわあわと焦っている。
篠宮可憐
しかし心無しか嬉しそうにしているのは気のせいではないだろう。
望月杏奈
…頭をかじられた。
天海春香
そこへ春香が「いやぁ失敗失敗!」と言いながら戻ってきた。あまり反省はしていないようだ。
天海春香
律子のお仕置きのせいか、服が所々破れて少々目に毒な格好になっている。
天海春香
「いやぁん、プロデューサーさんのえっち!」と言いながらも一向に隠そうとしない春香を凝視…
望月杏奈
…少し血が垂れてきた。
(台詞数: 49)