大神環
お姉ちゃんにお弁当を届けるおつかいに出た環ちゃん。しかしお姉ちゃんは車に乗ってどこかへ
大神環
移動しちゃいました。あの後妄想ふけっていたお姉ちゃんのお友達に聞いたのですが、今から試合で
大神環
野球場のある公園に練習後移動したとか。さあ環ちゃんのゴールは目処がつきました。公園の中の
大神環
野球場にお姉ちゃんがお弁当を待っているはずです。さあ環ちゃん!急げー!
大神環
…あ!
我那覇響
…
大神環
この辺りではやかましいことで有名なブラックファルシオン3世と言う大型犬です。真っ黒で無愛想
大神環
環ちゃんに匹敵する大きさの犬に環ちゃんは足がすくんでしまいました。さあどうする?
萩原雪歩
…(スタスタ
大神環
あ!あそこにお姉さんが歩いてきました!あの人にお願いしてついて行ってもらったら大丈夫!
大神環
一人じゃ不安でも二人いたらなんくるないよね!赤信号も皆で渡れば怖くない!
大神環
環ちゃんは意を決してお姉ちゃんに一緒に犬の横を通ってもらうようにお願いします!
大神環
「お姉ちゃん!お願い」
萩原雪歩
「…」
萩原雪歩
「!?」あらら?お姉さんはこちらを見るや否や固まってしまいました。
我那覇響
お姉さんも犬が苦手だったのかな?ブラックファルシオン3世はお姉さんを見るとゆっくり近づき
我那覇響
手を舐めました
萩原雪歩
あー!お姉さんが倒れた!たった一撃で一気にKOされたお姉さん!
大神環
この犬はちょっと強敵だぞ。でも野球場に行くにはこの道を通らなければいけません。
大神環
道は一本道。今から引き返して別の道から行くとしてもかなり大回りです。お姉ちゃんが
大神環
弁当無しでダブルヘッダーをするのは流石に避けたい。そのためにはこの犬は絶対避けて通れません
大神環
さあ…環ちゃんは犬から出来るだけ離れて壁伝いに歩いて行きます。さながら忍者のように
大神環
ゆっくりーゆっくりーと、吠えられないように歩いて行きます
我那覇響
…
大神環
「吠えちゃダメだぞ」環ちゃんは何度も犬にお願いしながら歩いていきます。でも犬に人間の言葉が
我那覇響
「BOW!」
大神環
分かるわけがありません。環ちゃんは思わず地べたに座り込んで「うぅ…」あーあ、泣いちゃった
大神環
環ちゃんより全然大きい犬です。流石にこれは怖い。お姉ちゃん、お母さん、助けてー
萩原雪歩
あ!気絶したお姉さんが立ち上がりました。足をガクガクさせながらも環ちゃんを影に隠して
萩原雪歩
ゆっくりゆっくりブラックファルシオン3世の横を歩いていきます
我那覇響
「…」
萩原雪歩
なぜか片手にはスコップがありますが、どこから取り出したのか、わざわざ護身用に何故使うのか
萩原雪歩
そんな事は野暮な話です。ブラックファルシオン3世も流石にお姉さんの鬼気迫る形相に空気を読み
我那覇響
これ以上は何も吠えませんでした。
大神環
やったぁ!無事定番の番犬前の小道を抜けました!お姉さんカッコいい!環ちゃんも大喜びです
萩原雪歩
「お使いなの?偉いねえ」お姉さんも、ちょうど近くに用事があったのでしょう。環ちゃんとお話を
萩原雪歩
しながら歩いていきます。さあ、いよいよゴールは目の前です!
我那覇響
…おや?ブラックファルシオン3世が何か貪ってるぞ?
大神環
でも環ちゃんはもう気にしません。さあ!お姉ちゃんの待つ野球場は目の前だ!
大神環
お弁当を届けに!頑張れー!
(台詞数: 40)