高槻やよい
すみませ〜ん、この住所までお願いしま〜す!(バタン
高槻やよい
えへへ、今日も大成功だったね!ありがと、育ちゃん。
中谷育
いいえ、わたしこそありがとうございました!
高槻やよい
じゃあ、いつものいくよ。タクシーの中だから、小さくハイ!タァーッチ!
中谷育
いぇい!えへへ!
高槻やよい
ん……
中谷育
どうかしましたか、やよいさん?
高槻やよい
育ちゃん、なにか困ったことがあるの?
中谷育
え!?
高槻やよい
一緒に「お料理さしすせそイブニング」を始めてから、こんなに元気のないハイタッチは初めてだよ
中谷育
えっと……その……あっ
中谷育
『…全国ネットでお送りしています『如月千早のサウザンド・サウンド・ミュージック』』
高槻やよい
千早さんの番組だ。どうかした……
中谷育
『こんばんは。765プロでアイドルをしています、周防桃子です』
高槻やよい
……桃子と何かあったんだ。
中谷育
……
高槻やよい
話して、育ちゃん。わたし、こう見えてもお姉ちゃんなんだから。
中谷育
……手伝いたかったんです。
中谷育
桃子ちゃん、1人で舞台のおけいこしてて、こわい顔してて、わるい人かもしれない役者さんもいて
中谷育
だから、手伝うよって言ったのに、桃子ちゃん「育には関係ない」っていうから
中谷育
それで、わたしも、つい、桃子ちゃんなんて知らないって言ってしまって……
高槻やよい
そっか……
中谷育
確かにわたしがわるいんですけど、でも、手伝わせてくれたって……
中谷育
『♪…一緒に歌ってほしいから 一番前の席用意するね~♪』
高槻やよい
……プライド、じゃないかなぁ。
中谷育
プライド…?
高槻やよい
うん、わたしも伊織ちゃんを手伝おうとして断られることがあるの。「これは私の問題だから」って
中谷育
せっかくやよいさんが手伝うって言っているのに伊織さんひどいです。
高槻やよい
違うよ。手伝ったら伊織ちゃんが傷ついちゃうんだよ。
中谷育
手伝ったのに……?
高槻やよい
不思議だよね。私にはしばらく伊織ちゃんの気持ちは分からないと思う。
高槻やよい
でも、伊織ちゃんの笑った顔を見たいから、そういう時はそっと見守るんだ。
中谷育
『……色んな演技ができる桃子を表現してくれているんだなって思います』
中谷育
……わたし、桃子ちゃんにあやまりたいです!
高槻やよい
じゃあ、急いで事務所に……そうだ!育ちゃん、スマホ貸して!
高槻やよい
ううう……使い方が分からないですぅ〜
中谷育
なにをやるんですか?
高槻やよい
千早さんの番組にメールを送るんだよ、ほら!
高槻やよい
『……それでは、ここで本日2曲目に参りましょう。曲の後は質問コーナーもございます。』
中谷育
分かりました!えーっと……『大事な友達の……』これでよしっと!
高槻やよい
……育ちゃんは桃子が本当に大好きなんだね。すぐに長いメールを打てちゃうんだもの。
中谷育
きっと、やよいさんが伊織さんを好きなのとおんなじです!
高槻やよい
えへへ、じゃあ、大好きじゃなくて、大大大好きなんだね!
中谷育
はい!あっ!
中谷育
『それではメールをご紹介します。東京都のMN:グッデイ・サンシャインさんから』
高槻やよい
『大事な友達の気持ちも考えずに怒らせてしまいました。どうすればいいでしょうか』
中谷育
『……また、友達になればいいんだよ。きっと、それだけ、簡単なことだよ……』
中谷育
……桃子ちゃん!
高槻やよい
……
高槻やよい
……ふたりともよくできました
(台詞数: 50)