水瀬伊織
やよい、誕生日おめでとう。せっかくだから、うちでお茶でも飲んでいかない?
高槻やよい
えへへ、ありがとう伊織ちゃん!おじゃましまーす!
高槻やよい
ーーー水瀬邸
高槻やよい
このお菓子、すーっごく美味しいね!私1人で食べるのはもったいないかも……。
水瀬伊織
遠慮しないでたくさん食べなさい。今日はあなたの誕生日なんだから。
水瀬伊織
………ねえやよい。2人きりだから聞くけど………
高槻やよい
?(もっきゅもっきゅ)
水瀬伊織
あなたには、対等な立場で話せる人っている?
高槻やよい
?……えーっと………?
水瀬伊織
ごめんなさい。分かり辛かったわね。
水瀬伊織
やよいは家ではお姉さんでしょ?
高槻やよい
うん。
水瀬伊織
学校ではマスコット的な存在でしょ?
高槻やよい
うん。なぜかクラスのみんなが「やよいちゃんはかわいいね」って………。
水瀬伊織
事務所では年上は姉のように、年下は妹のように接してくるでしょ?
高槻やよい
うーん……そうかも。
水瀬伊織
同い年は………未来とかには先輩として振る舞ってるでしょ?
高槻やよい
たしかに、ステージのことで教えてることが多いかも………。
水瀬伊織
つまり、やよいと他人の関係は大抵、どちらかが上で、どちらかが下っていう関係が多いのよ。
高槻やよい
えっと、私差別とかはされてないよ?
水瀬伊織
差別なんて大きなものじゃないわ。ちょっとした気持ちの問題よ。
水瀬伊織
やよいはいつも、他人に対してどこか遠慮してるんじゃないかってこと。
高槻やよい
そ、そうかな………。
水瀬伊織
「私はお姉さんだから」「この人は私より年上だから」そう考えてること、多いでしょ?
高槻やよい
あ………!
水瀬伊織
思い当たる節があるのね。
水瀬伊織
その時点で人に対して遠慮してるのよ。
水瀬伊織
気にしなくてもいい時も、ね。
水瀬伊織
ああ、勘違いしないでね。それが悪いってことではないから。
水瀬伊織
そういう気遣いが出来るのはむしろいいことよ。
水瀬伊織
でもそれだけじゃダメ。時には自分本位に、わがままになることだって必要よ。
高槻やよい
う、うん………。
水瀬伊織
……といっても、難しいわよね。急にそんなこと言われたって。
水瀬伊織
だから………その………
水瀬伊織
……せめて、私には遠慮しないで。
高槻やよい
え………?
水瀬伊織
私はやよいとは対等な関係でありたいの。
水瀬伊織
遠慮なんていらないから、もっとわがままに、正直に、やよいの思いを言って。
水瀬伊織
それが対等な関係っていうものだから。
高槻やよい
伊織ちゃん………
高槻やよい
………本当に、わがままになってもいいの?
水瀬伊織
ええ。それがやよいの本心なら。
高槻やよい
そ、それじゃあ………
高槻やよい
このお菓子、長介達にも食べさせてあげたいんだけど………。
水瀬伊織
分かったわ。まだ沢山あるから、持って帰りなさい。
高槻やよい
うっうー!ありがとう伊織ちゃん!
水瀬伊織
まったく、やよいらしいわがままね………。
(台詞数: 47)