その心、淡く──
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脚本家
不明
投稿日時
2016-03-25 02:01:17

脚本家コメント
寝る前なんや。
(とっちらかってるのは)許してつかあさい。

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高槻やよい
高槻やよいは思う。
高槻やよい
(今日は誕生日だけど、去年より大きくなれたかな)
高槻やよい
14歳という年齢にしては、やよいは確かに小さい。
高槻やよい
それは自分でもよくわかっている。
高槻やよい
だが、成長期なのだから少しくらい希望を抱いてもよいのではないか。
高槻やよい
やよいはこっそりと身長を計ってみる。
高槻やよい
145cm
高槻やよい
37kg
高槻やよい
驚いたことに、去年と何一つ変わっていなかった。
高槻やよい
(やっぱりもう伸びないのかな)
高槻やよい
せめて人並みにはなりたいところ。
高槻やよい
最近は弟妹の長介とかすみもぐんぐん伸びてきて、このままでは追い抜かれてしまう。
高槻やよい
男である長介に抜かれるのは仕方のないことだが、姉の威厳がそれを受け入れまいとしていた。
高槻やよい
背が小さいのは色々と不便だ。
高槻やよい
高いところにあるものを取れない。
高槻やよい
電車で後ろに立つサラリーマンにくしゃみを頭にぶっかけられる。
高槻やよい
プロデューサーと話すとき、顔を上げなければならない。
高槻やよい
……プロデューサーに子どもっぽく見られる。
高槻やよい
面と向かって言われたことはないが、プロデューサーのやよいへの接し方は子供へのそれだ。
高槻やよい
朝早く来て掃除をすれば、やよいはしっかりしているなと頭を撫でられる。
高槻やよい
レッスンから戻れば、やよいは頑張り屋さんだなと頭を撫でられる。
高槻やよい
ハイタッチをすれば、やよいはかわいいなと頭を撫でられる。
高槻やよい
悪い気はしないが、最近はなにもしていなくても、やよいはかわいいなと頭を撫でられる。
高槻やよい
これはつまり、プロデューサーにとってやよいは女の子ではなく子供だと思われているのだ。
高槻やよい
そう考えたらぎゅっと胸が苦しくなった。
音無小鳥
「悩んでるやよいちゃん、かわいいわあ……」
高槻やよい
プロデューサーの隣に立っても恥ずかしくない人間になりたい。
高槻やよい
中身はまだまだだけど、せめて見た目くらいは……。
高槻やよい
やよいはまだ気づいていない。
高槻やよい
これが淡い恋心だということに。
高槻やよい
いつでも隣にいて、いつでも自分を見てくれて、いつでも笑いあえる。そんな関係。
高槻やよい
やよいが恋心を抱くのも無理からぬ話だ。
音無小鳥
「大人であり子供でもある。たまらんのう、ピッヘッヘッ」
高槻やよい
しかし、やよいは同時に理解もしていた。
高槻やよい
自分が子供だから、今の関係でいられることを。
高槻やよい
大人だと思われれば、プロデューサーはその一線を越えようとはしないだろう。
高槻やよい
頭を撫でることもなくなるし、自宅で一緒にモヤシパーティーをすることもなくなる。
高槻やよい
それなら……子供でもいい。
音無小鳥
「あ、プロデューサーさん。お帰りなさい」
高槻やよい
プロデューサーは挨拶もそこそこにやよいの頭を撫でる。
高槻やよい
撫でるのに適した身長。見上げる愛くるしい顔。濁りのない目。
高槻やよい
やよいは癒しだ。この子がいなければストレスで倒れていたのは必至。
高槻やよい
やよいの笑顔は心を暖かくする。
高槻やよい
やよいの言葉は心をぽかぽかにする。
高槻やよい
やよいの存在が彼を彼たらしめていた。
高槻やよい
プロデューサーは思う。
高槻やよい
この子が汚れなく育ち、できるならずっと傍にいてくれますように。
高槻やよい
やよいは思う。
高槻やよい
今は子供でもいい。でも、大人になってもプロデューサーの傍にいたい。
高槻やよい
視線を交わす二人を見て、駄鳥はピッヘッヘッと腐った笑みを溢すのだった。

(台詞数: 50)