水瀬伊織
……そろそろ「ブラック」に切り替えてみようかしら。
二階堂千鶴
全くですわ。そのようにドハドバとお砂糖とミルクを入れては、台無しでしてよ。
二階堂千鶴
折角、最近気に入りましたコーヒー豆を持って来たのです。ブラックで香りも楽しんでくださいな。
水瀬伊織
そーいう話じゃないわ。……だいたいアンタの気に入りなんだから、どっかの喫茶店のでしょ。
二階堂千鶴
失敬な!街で評判の店のマスター……もとい、バリスタ?の手によるものでしてよ。
水瀬伊織
はいはい。まあ、丁寧に焙煎されてるのは分かるわよ。そもそもの豆の質はさておき。
高槻やよい
ただいま帰りましたー!伊織ちゃんと千鶴さん、お疲れ様です。
高槻やよい
あ!ちょうど良かったです!千鶴さん、教えてほしいことがあるかなーって。
水瀬伊織
ちょっとやよい!?あたしじゃなくて千鶴にものを聞きたいって、どういうことよ。
二階堂千鶴
オーホッホッホッホ……ゴホゴホ。……伊織、選ばれなかったからとはいえ見苦しいですわよ。
二階堂千鶴
そういえば、やよいの今日のお仕事はCM撮影でしたね。なにか現場であったのでして?
高槻やよい
はい!なんだか、魔法みたいなカードのCMでした!
高槻やよい
……あの、私、車を10台も買っちゃうんでしょうか?お金も駐車場も大変そう……
水瀬伊織
車を10台?いったい何の話?
高槻やよい
今日のCM、魔法のカードを出すと、車が貰えちゃった話だったんです。
高槻やよい
で、奈緒さんが持ってたカードと同じかなっ〜て。タコ焼きを10回買うと、一回タダなんです!
高槻やよい
だから私も、前に10台車を買ったから、今度は貰えたのかなあ?
水瀬伊織
クレジットカードと、タコ焼き屋のポイントカードを一緒にしないでよ!
二階堂千鶴
やよい。そのカードは、カードを発行してる会社が支払いを肩代わりしてくれますのよ。
二階堂千鶴
だから、その場ではお金を払いませんが、後日カード会社にお金を返す仕組みでしてよ。
高槻やよい
そうだったんですか!モヤモヤ〜ってしてたのが、スッキリしました。
水瀬伊織
まあこの辺りは、大人の常識ではあるわね。ちなみに千鶴は、クレジットカード持ってるの?
二階堂千鶴
いえ……わたくし、いつでもニコニコ現金払いでしてよ。
水瀬伊織
……それ、海外旅行の時大変じゃない?セレブならカードの一枚くらい用意するでしょ。
二階堂千鶴
あ、ああ……
二階堂千鶴
あ、ああ……そうでしたわ!わたくしもセレブの嗜みで、カードを持ってますわ!それもゴールド!
水瀬伊織
ふーん。……あたしはプラチナカードだけどね。
二階堂千鶴
……!
二階堂千鶴
……もしかして先程、「ブラック」がどうこう話してたのって……
水瀬伊織
ええ。ブラック会員の勧誘が来てるわけ。伊織ちゃんとしては、どっちでもいいんだけどね。
高槻やよい
伊織ちゃん、あんな魔法のカード持ってるの?でもあれって、使うの怖くない?
水瀬伊織
だから言ってるじゃない。海外にいる時は便利だって。いつも新堂を連れて歩くわけにいかないし。
水瀬伊織
あ!勘違いしないでよ!未成年だからパパの名義で加入してるけど、決済のお金は自分のだから。
水瀬伊織
自分の趣味のことなんだから、自分で工面できるように遣り繰りしてるわよ。
二階堂千鶴
それもまた、セレブの気位……もとい、プライドということですわね。
二階堂千鶴
ときに、やよい?聞きたかったのは、クレジットカードの仕組みのことだったのでして?
高槻やよい
あ、忘れてました。違うんです。
高槻やよい
CM撮影のとき、「いっかつ」とか「ぶんかつ」とか喋ったんです。
高槻やよい
今日の晩御飯は「カツ」もいいかなーって!そういうことは、千鶴さんに聞くのが一番です!!
二階堂千鶴
……そんな話、でしたの。わたくし頼られて嬉しいですが、そんな事とは。
水瀬伊織
いやぁ、『セレブとして』頼られて良かったわね、千鶴!にひひっ!
(台詞数: 41)