高槻やよい
ふ、ふっふうふーん♪(チクチク)
水瀬伊織
お疲れ様ー。あら、やよいだけ?
高槻やよい
あ、伊織ちゃんおかえりなさい。うん、今は私だけだよ
水瀬伊織
で、やよいはもしかしなくてもステージ衣装を繕ってるのかしら?
高槻やよい
そうだよ。可奈ちゃんと、環ちゃんと、ひなたちゃんと、のり子さんと・・・
水瀬伊織
あのねぇ、そんなもの消耗品なんだから小鳥に頼んで新しいの用意してもらいなさいよ
水瀬伊織
うちだって、もうそれなりに儲かってるんだから
高槻やよい
ダメだよ伊織ちゃん。ものは大切にしないと
水瀬伊織
そのやよいの心がけは立派だと思うけど・・・
高槻やよい
お母さんが言ってたの『大切にするってことは愛することだ』って
高槻やよい
私は皆の頑張りを受け止めてくれるこの衣装が大好きだから
水瀬伊織
はぁ、わかったわよ。もういいわ好きにしなさい。飲み物とってるけど何かいる?
高槻やよい
ありがとう。今は喉渇いてないから大丈夫
水瀬伊織
あ、そ。わかったわ
水瀬伊織
(何よ、折角久しぶりにふたりっきりでおしゃべりできると思ったのに・・・)
高槻やよい
今日も~髪を♪きゅっと~結んで~♪(チクチクチクチク)
水瀬伊織
やよい、ここ。飲み物置いとくから適当に飲みなさい(コトン)
高槻やよい
わぁ~、伊織ちゃんありがとー!
水瀬伊織
別に、ただついでよ。私あっちで雑誌読んでるから
高槻やよい
(チクチクチクチク)
水瀬伊織
(ペラ、ペラ、ゴク、パラ、パラ)
水瀬伊織
(・・・つまんないわね)
高槻やよい
伊織ちゃんさー(チクチクチクチク)
水瀬伊織
何よ?どうかした?(ペラペラ、ゴク)
高槻やよい
こうやって二人きりって、何だか久しぶりだね。(チクチクチクチク)
水瀬伊織
そうね
水瀬伊織
(話しかけるならこっちちゃんと見なさいよ。やよいのバカ)
高槻やよい
(チクチクチクチク)できましたー!
高槻やよい
伊織ちゃん!私これ衣装さんのとこに持ってってくるね!
水瀬伊織
んー、いってらっしゃい
高槻やよい
あ!そうだ!忘れてた!
水瀬伊織
何よ?縫い忘れでもあったの?
高槻やよい
はい、これ伊織ちゃんに
水瀬伊織
へ?これ、チョコ?
高槻やよい
ホントは昨日渡したかったんだけど、昨日は伊織ちゃんに会えなかったから・・・。ごめんね
水瀬伊織
あのねぇ、あんたバレンタインって何の日か分かってるの?色々全部間違ってるわよ。一日遅れだし
高槻やよい
・・・違わない
水瀬伊織
はぁ?
高槻やよい
『大切な人』にチョコをあげる日だから。ちゃんとあってるよ
水瀬伊織
・・・・・・はぁ?
高槻やよい
あってるんだよ。じゃあ私行くね!衣装さん待ってると思うから!
水瀬伊織
・・・・・・いってらっしゃい
水瀬伊織
『事務所でひとりきりになって、私はさっきやよいに渡されたチョコを頬張る』
水瀬伊織
『やよいの手作りとは言え、はっきり言って普段食べ慣れてるチョコより随分安っぽい味がした』
水瀬伊織
『でも・・・』
水瀬伊織
『”大切にされてる”味がする・・・』
水瀬伊織
~End~
(台詞数: 47)