秋月律子
……はあ。今月も赤字確定かしら。
秋月律子
腹が立つのは、あの茜サルよ!呼びもしないのにこの島にやって来て……
秋月律子
窓や壁に、青柿投げまくって……とっ捕まえてお仕置きしたけど、ガラスや壁紙の修繕費が!
秋月律子
……
秋月律子
……仕方が無い。あの「禁断の一手」を使うか。
高槻やよい
ただいま帰りましたー!『スーパーオニヤスイ』のモヤシ詰め放題は、庶民の味方ですー!
秋月律子
やよい、あのモヤシは『賞味期限が今日限り』だからね。詰め過ぎても困るわよ。
高槻やよい
えぅ〜。また失敗しちゃったかもー。
高槻やよい
……って、律子さん。その家計簿、すごく赤いですけど……。
秋月律子
そう。今月もほぼ赤字確定。仕方ないから切り札を使うわ。
秋月律子
……この、『不義のソロバン』をね。
高槻やよい
いつも電卓を使ってるのに、ソロバンで計算するんですか?
秋月律子
ふっふっふ。驚きなさいやよい。このソロバンを使うとね、『絶対に計算が合う』のよ。
高槻やよい
……なんだか凄そうかも!
高槻やよい
……なんだか凄そうかも!……あの律子さん、今度宿題する時、借りてもいいですか?
秋月律子
……あ、ちょっと勘違いしてるわよ、やよい。
秋月律子
このソロバンで計算すると、収支が必ずトントンになるの。
秋月律子
出費が多くて赤字なら、家財道具を勝手に売り飛ばしてでも、借金を無くしてくれる算段よ!
高槻やよい
り、律子さん。うちから冷蔵庫とかお布団が無くなっちゃうんですか……
秋月律子
基本的には、要らない物から売り飛ばされるわ。あの穀潰しのギターとかアンプとかじゃない?
高槻やよい
ジュリアさんごめんなさい。でも、お布団無しで寝たくないです……
高槻やよい
はわっ!忘れてました!スーパーオニヤスイでクジ引きしたら、商品券が当たりました!
秋月律子
あ、それは有難いわね。いくら当たったの?
高槻やよい
なんと、特賞の一万円です〜。
秋月律子
そう!それなら二週間分の食費になりそうね。早速家計簿に付けておかないと……
秋月律子
……
秋月律子
……ちょっとやよい!これ一万円分じゃないわよ、『1万ドル分』じゃないの!
高槻やよい
え?円もドルも、同んなじくらいじゃないんですか?
秋月律子
百倍以上違うわよ……家計簿も書き直さないと。ええと……
高槻やよい
……あの、律子さん。電卓じゃなくてソロバンを使うんですか?
秋月律子
……あ、しまった……さっきまで赤字を取り消すつもりだったから……
高槻やよい
お金が余ってる時に、『ふぎのソロバン』を使うと、どうなるんですか?
ジュリア
……ただいま。メシはまだかな。
高槻やよい
おかえりなさい、ジュリアさん!今晩は鬼モヤシ祭りですよ!
ジュリア
またアレかよ。旨いんだけどさ、毎週は飽きるぞ。
ジュリア
それより見てくれよ、コレ!たまたま質屋に行ったらさ……
ジュリア
幻の銘品、ユミイリギターがたったの50万だったんだ!思わず買っちゃったぜ!
高槻やよい
……お金が余る時は、無駄遣いさせちゃうんですね。
秋月律子
……赤字にはならないけど、黒字にもならない。だから『禁断の一手』なのよね。
(台詞数: 39)