秋月律子
(久方ぶりの、このシリーズ。以前アイマスタジオで採用された、やよいの家庭菜園話です。)
秋月律子
(梅は『耕作』とは言わないだろ、という至極真っ当なツッコミは、無しの方向で……)
高槻やよい
律子さん、今日も何かメモを持ってるんですか?
秋月律子
気にしなくていいのよ、やよい。お約束の展開だから。
高槻やよい
はあ……。
エミリー
Wow!これが梅の木なのですね。間近で見るのは、私初めてです。
秋月律子
梅の木や花は、日本の絵や文様の定番だから、エミリーはむしろそっちの方が馴染み深いかもね。
エミリー
そうですね。私がいつも遣っている蒔絵調の手鏡や筆入れにも、梅があしらわれています。
エミリー
梅といえば、古来日本では桜が広まるまで、「花」といえば梅のことで……
エミリー
たくさんの和歌にも詠まれている、と聞き及んでいます。梅見も、是非してみたいですね。
高槻やよい
あぅ~。ごめんなさいエミリーちゃん。花は何ヶ月も前に終わっちゃいました。
エミリー
仕方ないですね。できましたら来年は、花の時期にもお招きいただきたいです。
秋月律子
じゃあそろそろ、収穫をはじめましょうか。傷の付いた実は、他のと混ぜないようにするんだっけ?
高槻やよい
あ、家族しか食べないので、あまり気にせずジャンジャン取っていってください!
高槻やよい
高いところになってる実は、この竹竿でバシバシ叩いて落としちゃってください。
秋月律子
ここらへんが、家庭菜園レベルの話と、商業園芸との違いね。
エミリー
梅の実は、ずっしり重いのに、産毛が生えていて気持ちいいですね。私、ちょっと感動しました。
秋月律子
……よし。これで大体収穫できたわね。お昼時だし、休憩しましょうか。
エミリー
ずっと上を見上げていましたから、少し首が痛いです。
高槻やよい
おにぎりを作ってきました!中身はもちろん、去年漬けた梅干しです!
エミリー
梅干しですね。私、大好きなんです。
秋月律子
外国の方は梅干し苦手な人も多いけど、このあたりはさすがエミリーね。
エミリー
さっそくお一つ、いただきますね。アーン……
エミリー
……
エミリー
OH!Too salty!Something to drink!
高槻やよい
エミリーちゃん、どうしたの?三振がどうかしたの?
秋月律子
しょっぱ過ぎるから、何か飲むものが欲しいって言ってるの。
高槻やよい
お水持ってきます~。
エミリー
り、律子さん!私の知ってる梅干しと、全然違います!どうしてですか?
秋月律子
多分エミリーが食べてきたのは、減塩タイプの梅干しね。
秋月律子
漬け終わってから出荷するまでに、水で濯いだりして塩分を落としているの。
秋月律子
食べやすくなる分、日保ちしなくなるのが特徴ね。古典的な梅干しは、何十年後も食べられるそうよ
エミリー
日本文化は、奥が深いです。
秋月律子
どちらかといえば、文化の奥深さというより『変化』ね。
高槻やよい
お待たせしました!お水と、あと梅昆布茶も用意しました!
エミリー
梅昆布茶!「喜ぶ」に通ずるので、主に関西で結婚式の時振舞われるという……
高槻やよい
そうなんですか!知らなかったです。
秋月律子
外国出身かどうか以前に、その年齢でそこまでの知識は、普通持ってないわよ……
(台詞数: 38)