萩原雪歩
P「だから俺はもう、みんなのPではいられない」
萩原雪歩
P...俺は社長にしたように、自分の身体の状態を彼女達に告げた
萩原雪歩
P...彼女達は俺の言葉を整理しているのか、静寂がその場を支配する
萩原雪歩
P...俺に失望している、彼女達の表情を見れば、それが容易に読み取ることができた
萩原雪歩
治療を受ける気はないってどういうことですか、P!?
萩原雪歩
P...真っ先に雪歩から言葉が飛んでくる、正直驚いた
四条貴音
迫り来る"死"を受け入れる、という事ですか?
萩原雪歩
P「ああ、そのつもりだ」
萩原雪歩
美希「ダメ!!そんなの絶対ダメなの!!!ミキが認めないの!!!」
萩原雪歩
P...美希は俺に縋り付くように、声をあげる、それを口火に、皆から言葉が飛んでくる
萩原雪歩
P...正直、どんな言葉が飛んできたとしても、それを受け止める覚悟はしていた
天海春香
響「そんなの自分勝手過ぎるぞ!!!」
萩原雪歩
P...自分の決定を肯定して欲しい訳ではない、肯定されるはずがないこともわかっていた
萩原雪歩
P...けど、やっぱ苦しかった、胸がどうしようもないくらい苦しかった
萩原雪歩
P...彼女達に、こんな顔をさせている張本人が自分であるという事実に胸を締め付けられる
萩原雪歩
P...生に縋るという選択肢を選べば、今後も彼女達にこんな思いをさせなければならない
萩原雪歩
P...そう思うと・・・俺にはどうも、耐えられそうにないと思った・・・
萩原雪歩
P...だから・・・これでいいのだ
天海春香
諦められるんですか?
萩原雪歩
P「春香・・・」
天海春香
生きることって、そんな簡単に諦められること・・・ですか?
萩原雪歩
P「・・・」
萩原雪歩
P...何も言い返すことができなかった
萩原雪歩
P..."生"を諦めて、もう手放そうとしている俺とは対照的に
萩原雪歩
P...彼女達は他人の"生"を諦めずに、その手を握ろうとしてくれている
萩原雪歩
P「言ったろ・・・俺にはもう、生きる意味なんて・・・」
天海春香
律子「生きる意味ならありますよ!」
四条貴音
あずさ「わたしたちが、いるじゃないですか・・・」
萩原雪歩
やよい「私達、Pの家族です!!!」
四条貴音
真「そうですよ!どんなに辛くても、皆で一緒に進んできたじゃないですか!」
天海春香
伊織「そうよ!あんたも男なら、病気になんか負けずに闘いなさいよ!!」
四条貴音
千早「大丈夫です、Pの傍には私達がいますから・・・」
天海春香
亜美「兄ちゃんなら、白血病なんてソッコーボコボコしょ~」
天海春香
真美「そうだよそうだよ→、だから兄ちゃんは泥船に乗った気持ちで・・・」
四条貴音
真美、それを言うなら大船、では?
天海春香
真美「あ、ごめん・・・間違えちった」
萩原雪歩
P「ぷっ・・・はははは、そうだな、戦う前から逃げるなんて、ありえないよな」
萩原雪歩
P「でも、本当にいいのか?」
萩原雪歩
はい!私達、その"覚悟"ならもう・・・できてますから!!!!
天海春香
それに、私達、み~んな、揃って765P、ですから・・・Pさん抜きなんてありえないです
萩原雪歩
P「そっか、みんな・・・ありがとう」
萩原雪歩
P「俺、闘うよ!だからまた一緒に仕事しような!!」
天海春香
みんな「はい!!」
萩原雪歩
P...この先、俺は幾つの季節を跨ぐことができるのだろうか・・・
萩原雪歩
P...常に隣り合わせの死、心の奥底では、それに怯えながら過ごさなくてはいけない
萩原雪歩
P...でも、常に直向きに手を取り合って進んでいく彼女達の前では・・・
萩原雪歩
P...もう弱音は吐けないと思った。もう吐かないと決めた
萩原雪歩
P...生の許す限りには、Pとして、家族として、彼女達を支えたいと思った
萩原雪歩
P...いや、支えられているのは・・・俺自身なんだろうな・・・
萩原雪歩
~その日から、俺の闘病生活が始まった~
(台詞数: 50)