七尾百合子
僕と妻、そしてAとBは、大学のサークルで知り合った。
七尾百合子
卒業と同時に、僕と妻は結婚した。Aは実家の商店を継ぐため田舎に帰り、Bは雑誌記者になった。
七尾百合子
年に何回か、四人で集まり、一日過ごしている。今回は僕の家でカレーパーティーをする。
七尾百合子
野菜を用意したのはAだ。定番のもの以外に、旬のアスパラも持ってきた。
七尾百合子
Aは、野菜の下準備をしたり、庭にテーブルを出したり、いろいろ動いている。
七尾百合子
それに引き替え、Bだ。持ってきたアメリカの缶ビールを、次々空けている。手伝う様子は無い。
七尾百合子
……まあ、自分達3人も、ビールをちびちびやりながら、カレー作りしているが。
七尾百合子
アスパラとジャガイモ、そしてタマネギが浮かんだ鍋を、火にかける。野菜は、あえて炒めない。
七尾百合子
僕がこだわったのは、肉だ。とっておきの牛スネ肉を買ってきた。
七尾百合子
カレー作りは途中から、妻一人で行った。既製品のルーを入れ、何度も味見してスパイスを足す。
七尾百合子
昨日までの準備が大変だったからか。気分が優れないからと、妻は寝室に行ってしまった。
七尾百合子
寝室からは、物音一つ聞こえなくなった。よほど疲れたのだろう。
七尾百合子
まあ、男3人で語るのもいいだろう。
七尾百合子
さっきから取引先と長電話しているAには悪いが、食べ始めよう。
七尾百合子
Bは、この日のために取って置いたという、ワインを開けた。まず僕が、一口飲んだ。
佐竹美奈子
……百合子ちゃん、さっきからブツブツ、何を言っているの?
七尾百合子
あ……もしかしたら私、声に出しちゃってましたか……
七尾百合子
とあるミステリー小説ですが、この後「事件」が起きるんです。
七尾百合子
どんな展開になると思いますか?
高槻やよい
うー……難しいことは分からないかもですけど、ひとつ「おかしな事」には気づきました。
佐竹美奈子
あ、私も多分、同じところに引っかかったよ。
七尾百合子
ここで問題です。
七尾百合子
やよいちゃんと美奈子さんが言う「おかしな事」とは?そしてこの後の事件とは?
七尾百合子
……なおこのお話は、(一応)投稿者の創作です。話の詰めが甘いかもですが、ご容赦ください。
(台詞数: 24)