天海春香
P...憂鬱な昼下がり、病室、こんな気分になるのはいつ振りだろう
天海春香
P...病室の窓ガラスを覗くと、外は暗く、雨がザーザーと音を立てて降っている
天海春香
P...それは俺に、梅雨入りしたこと、まるで訴えるかのように降り続けている
天海春香
P...そんなこともお構いなしに、病室は、その雨音に負けないくらい騒がしいのだが・・・
天海春香
P「わざわざ皆で揃ってくるなんて、少し大げさじゃないか?」
萩原雪歩
大袈裟じゃないです!皆、本当にPの事、心配したんですよっ!!
天海春香
P...雪歩は今にも泣き出しそうな表情を浮かべて、俺に詰め寄ってくる
天海春香
P「そうだったよな、その件については本当にすまなかった」
天海春香
そんな・・・Pさん、謝らないでください
星井美希
そうなの!ミキはハニーはなんにも、悪くないって思うな!
星井美希
貴音「その通りですよ、それに・・・目覚めてくれたことが何よりの朗報です」
萩原雪歩
響「そうだぞ~!自分、一時はどうなるかと思っだぞ~!」
天海春香
P「そうだな、ほら、この通り、俺は元気だ!」
星井美希
律子「ちょっとP、調子に乗らないで、今は安静にしてください!」
天海春香
P「す、すまん・・・」
天海春香
あずさ「今はゆっくり、身体を治してくださいね~」
萩原雪歩
真「そうですよ、P!自分の身体は大切にしてください!」
天海春香
P「というか、今日の仕事はもう大丈夫なのか?」
星井美希
やよい「はい!今日のお仕事はもうぜ~んぶ、終わらせてきちゃいました~!えへへ!」
星井美希
亜美真美「み~んな、兄ちゃんに会いたいから→」「も→ちょ→マッハで終わらせてきたしょ→」
萩原雪歩
伊織「それで、あんた、いつになったら戻ってこれるわけ!?」
天海春香
P「まだ、検査の結果が出てないんだ、だから、まだなんとも言えない」
星井美希
千早「大丈夫、Pなら、すぐ元気になって、私達の所に戻ってきてくれるわ、ですよね?P?」
天海春香
P...ズシリ、千早の言葉が重しとなって、俺の身体に容赦なく、のしかかってくる
天海春香
P「ああ、当たり前だろ」
天海春香
P...心中複雑なりに、俺は、そう言葉を搾り出した
天海春香
P...その後は皆がそれぞれ報告をするかのように・・
天海春香
P...好き勝手に仕事の話、俺が寝ている間の出来事などを話してくれた
天海春香
P...俺は目の前にいる彼女達がアイドルなのだと、改めて再認識させられた
天海春香
P...すると、言葉が自然と湧き上がってくる
天海春香
P「皆!聞いてくれ!!」
天海春香
P「これから先、何があったとしても・・・」
天海春香
P「皆は、アイドルとして、たくさんの人に希望や、夢、笑顔を与え続けてくれ!!」
天海春香
P「そう、約束してくれ!!」
萩原雪歩
みんな「はい!!」
星井美希
伊織「てっ、なによ、いきなり湿っぽいこと言っちゃって・・・」
天海春香
P「すまない・・・つい、口が滑って・・・」
星井美希
亜美真美「んふふ~♪」
天海春香
P...その後、亜美真美の悪戯攻撃を受けたり、皆と他愛のない会話を嗜んだり
天海春香
P...楽しい時間はあっという間に時が過ぎていった
天海春香
P...そして、自分の中で何かが弾けたかのように、どうでもよくなった
萩原雪歩
今日は、楽しかったです、それにPと話せて嬉しかったです!
天海春香
P「俺も皆と、雪歩と話せて嬉しかったよ、それに吹っ切れたよ」
萩原雪歩
プロデューサー・・・?
天海春香
P...窓ガラスに視線を移すと、反射して少し窶れた俺の顔が映っているのがわかった
天海春香
P...そして、窓ガラスに滴る雨粒が一筋、目に入る
天海春香
P...それはまるで、自分の頬で流れているのではないか、という錯覚に襲われるくらいに・・
天海春香
P「もう、いいんだ・・・これでいいんだ・・・」
天海春香
P「そう、どうでもいいんだ・・・」
天海春香
P...ポツリ、そう呟いた
(台詞数: 50)