天海春香
………冷たい
天海春香
冷たい、海の底
天海春香
私は、どの位ここにいたのだろう
天海春香
……時計はそんなに進んでいないようだ
天海春香
……やっぱり、ここは静かだね、千早ちゃん。
天海春香
親友の名を呼ぶが、返答はない
天海春香
………分かっている
天海春香
彼女は、もういない
天海春香
ついさっきまで私の隣にいたが、消えてしまった
天海春香
………みんな、いなくなった
天海春香
律子さん達が乗っていた潜水艦が自爆したのは把握している
天海春香
間違いなく乗組員は全員………。
天海春香
そうだ。やよいと伊織はどうしたんだろう?
天海春香
あの2人は潜水艦には乗っていない。もしかしたらまだ………
天海春香
ーーーどうせ生きていない
天海春香
脳裏に一瞬浮かんだ言葉を振り払う
天海春香
大丈夫。2人共きっと生きてる。簡単にやられるような子じゃないし。
天海春香
ふと、周りを見渡す
天海春香
辺りは一面真っ白
天海春香
マリンスノー………海底に降り積もる雪によるものだ
天海春香
ん?ボイスレコーダー?こんな機能まであるんだ………。
天海春香
そうだ!せっかくだから、この中にデータを残しておこうかな。
天海春香
私達の戦いの記録を……。
天海春香
ーーー
天海春香
………以上が、私達の戦い。これを聞いてくれる人がいることを、祈ってます。
天海春香
………ふう。ちょっと長くなっちゃったかな。
天海春香
でも、残せてよかった。私の、私達がいた証を………。
天海春香
………そろそろ、かな。
天海春香
千早ちゃん、みんな。私もそっちにいくからね。
天海春香
後悔がないといえば、嘘になる
天海春香
だけど、迷いはない
天海春香
私達の戦いに、意味があったから
天海春香
願わくば、私達の戦いの記録が島のみんなに届きますように
天海春香
………さようなら。
(台詞数: 34)