菊地真
これはPの婆ちゃんが家政婦として働いていた時の話です…働き者で明るい婆ちゃんは…
菊地真
家政婦の仕事で、ある病院の患者さんのお世話を何回かしていたそうです…
菊地真
真(Pの婆ちゃん)貴音(患者)高木(親族)としてお読み下さい
菊地真
その病院は体に障害を持つ人が多い病院だったそうです…殆どが面会も来ない病院
菊地真
婆ちゃんが任されたのは長年入院(個室)している女性でした…
四条貴音
真さんは働き者ですね(笑)ご家族は?
菊地真
私の夫は子供が小さい時に亡くなってね…今は息子と娘に子供がいるよ(笑)
四条貴音
女で一つで育てたんですか!?今は賑やかなんですね(笑)家族ですか…
四条貴音
真さんの出身は?私は○○町の産まれで今も住所はそこなんです
菊地真
○○町!?私の昔から住んでる所じゃない!…だけど貴音さんは見た事ないわね(汗)
菊地真
その地区は小さい場所なので殆どの人と集会で会うので婆ちゃんは不思議だったそうです
四条貴音
あった事ない筈ですよ…私は体に障害が見つかってから今までここに居るから…
菊地真
そうだったの…名前は四条さんよね?…まさかあの四条さん!?
菊地真
四条さん(仮名)の家は酪農で裕福で近所でも有名でした…まさか四条さん所に娘が…そういえば!
高木社長
(数日前)キョロキョロ…誰も知り合いは居ないな…サッ
菊地真
あれは四条さん?なんでこんな遠い所の病院に…。あの時はあなたに会いに来ていたのね…
四条貴音
私は存在しない娘ですからね…ふふっ(笑)体に障害が見つかって、あの人は籍からも私を消した…
菊地真
貴音さん…。そして数ヵ月お世話をしたそうです。その後新しい依頼が入り病院を出ました…
菊地真
彼女はその後どうなったのかは分かりません…だけど婆ちゃんは近所の四条家を見る度に…
菊地真
貴音さんの言った事を思い出したそうです…私は存在しないから…完
四条貴音
昔は体に障害を持つ人達を隠したり病院に預け面会にも来ない事が当たり前だったそうです…
四条貴音
Pのお婆さんは病院の患者さんの顔が忘れられないと良く言っていました…人間は怖い…と
(台詞数: 22)