篠宮可憐
これ……春香さんをイメージした、アロマオイルです。
天海春香
ありがとう!今年はオトナっぽくなれるかな?
天海春香
早速開けていいかな?ちょっとティッシュにつけてみて、匂いを嗅いでみるね。
天海春香
……
天海春香
……ええと、可憐ちゃん?これってどういう匂いなのかな?よく分からないよ……
天海春香
……って言うか、匂いがしてるかどうかも感じられない……
篠宮可憐
ええと、ごめんなさい。お気に召しませんでしたか?
篠宮可憐
春香さんのお菓子から、生クリームやバニラエッセンスや小麦粉やリボンの匂いを取り入れて……
篠宮可憐
レッスン場やステージでのお姿から、下ろしたての衣装や流れる汗やリボンの匂いを取り入れて……
篠宮可憐
プールのお仕事のときの塩素や、海賊のお仕事の潮風や、リボンの匂いを取り入れて……
篠宮可憐
華道のときの椿や、バレンタインキャラバンのチョコや、リボンの匂いを取り入れて……
篠宮可憐
一周年ライブの打ち上げのクラッカーや、吹きこぼれたお鍋や、リボンの匂いを取り入れて……
篠宮可憐
運動会のときの土ぼこりや、鬼の衣装の時の金棒や、リボンの匂いを取り入れて……
篠宮可憐
「春香さんの」匂いを再現してみたのですが……イマイチでしたでしょうか。
天海春香
……私そのものの匂いなら、私がつけても意味が無い気がするけどなあ。
天海春香
で、でも、私のために作ってくれて嬉しかったよ!ありがとうね。
天海春香
さあて、それじゃあお仕事に行こうっと!ゴミは捨てて、プレゼントはロッカーにしまってと。
天海春香
……
如月千早
……春香!なにノホホンと歩いてるのよ!大変なことになってるのに!
天海春香
ち、千早ちゃんどうしたのいきなり。驚いちゃうよ。
如月千早
驚いたのは私のほうよ!春香、事務所に顔を出してないの!気づいてないの!?
天海春香
ええと……何のこと?
如月千早
事務所のゴミ箱に、春香が捨てられていたじゃない!私、ショックでどうにかなりそうなの。
如月千早
真っ白になっちゃって。グシャグシャに潰されて……
如月千早
もうお前は用無しみたいに扱われて。誰も春香を振り返る人が居ないの。
如月千早
春香があんな風に捨てられるなんて……私、私……ううっ。
天海春香
泣かないで千早ちゃん?ほら、抱きしめてあげるから……落ち着いた?
如月千早
……ありがとう。ちょっと気持ちが静まってきたわ。
如月千早
でも……事務所に捨てられていたのが春香なら、いま私を慰めてくれてるのは、誰なのかしら?
天海春香
……あの千早ちゃん。事務所にあったのは、たぶん「私の匂いの」ティッシュだよ。
天海春香
……千早ちゃんが、匂いで私を認識してるのが判明したのは、ちょっと斬新かなあ。
(台詞数: 31)