四条貴音
ご馳走様でした。真、良き味でしたよ。
二階堂千鶴
お粗末さまでした。伊織、あなたの方はもうよろしくて?
水瀬伊織
けっこうよ。暑い時に貴音とご飯食べるもんじゃないわね、見てるだけでお腹いっぱいだわ。
四条貴音
美奈子が不在ゆえ不安でしたが千鶴のおかげで助かりました。令嬢の料理、堪能しましたよ?
二階堂千鶴
どういたしまして。料理もセレブの必須スキルですからね、おーっほっほ…ゲホゴホッ。
二階堂千鶴
にしても貴音。あなたあれだけラーメン食べたのにちっとも汗をかきませんわね、大丈夫ですの?
四条貴音
ご心配なく。先日の診断でも健康そのものと太鼓判を押されております。
二階堂千鶴
ならいいですが。気をつけなさい、何かあってからでは遅いのですよ?
水瀬伊織
貴音の身体は765の永遠の謎の一つよね。ま、本人がいいと言うなら大丈夫でしょ。
二階堂千鶴
こら。そんな変な言い方したら失礼でしょう、気をつけなさい。
水瀬伊織
はいはい。ごめんなさいね、お母さま。
二階堂千鶴
ちょっと!?
四条貴音
ふふっ。なるほど、千鶴はたしかに姉というより母ですね。
二階堂千鶴
もう、あなたまで。こんな生意気な娘は遠慮したいですわ。
水瀬伊織
あら、失礼ね。こんなに可愛い伊織ちゃんの母親やれる事の何が不満だってのよ。
四条貴音
落ち着くのです、伊織。母にそのような口の利き方をしてはなりませんよ。
二階堂千鶴
もう小芝居はいいですってば。
二階堂千鶴
しかし、先程の伊織の話ではないですが貴音にも当然両親がいますのよね、想像付きませんわ。
四条貴音
無論ですとも。故郷にて息災に過ごしております。
二階堂千鶴
で、ですわよね。ごめんなさい。
水瀬伊織
ま、貴音はウチでもダントツで浮世離れしてるものね。そう思うのも無理ないわ。
四条貴音
そうなのですか?自分ではよく分かりませんが。
二階堂千鶴
当然悪い意味ではありませんわよ、ミステリアスさはあなたの魅力ですもの。
四条貴音
ならば良いのですが…おや、ちょっと失礼。
二階堂千鶴
はいどうぞ…珍しいですわね、貴音が事務所でプライベートな電話をするなんて。
水瀬伊織
そういやそうね。私もあまり見た記憶がないわ。
四条貴音
もしもし、どなたでしょう。ついぞ覚えのない番号ですが…はい?
四条貴音
おかあはん。この携帯には掛けんどってって言うたでしょ?
二階堂千鶴
!?
水瀬伊織
!?
四条貴音
もう。あんな、今事務所。帰ったらこっちから掛けるから…え?
四条貴音
あたしの好物、送ってくれはったん?おおきに、ほんなら今度皆に分けて…
四条貴音
………あ。ご、ごめん。ちょっと切るわ、ほんならな。
二階堂千鶴
…え、ええと、ええっと。その。い、今のはあの、お母様から?
四条貴音
…何のことですか?
二階堂千鶴
いやその。先程かかってきたお電話の事ですわよ。あと、あなたの口調…
四条貴音
忘れてください。千鶴、あなたは何も聞かなかった、伊織もです。いいですね?
二階堂千鶴
え!?あ、あ〜そうでしたわ。電話なんてなかったですわね、おほほ…
四条貴音
ふう。とんだ所を見られてしまいました、お恥ずかしい。伊織も内緒にお願いしますよ?
水瀬伊織
ええ、黙っといてあげる。誰にも言わないわ…千鶴には特に、ね。
四条貴音
おや、何を言うのです。千鶴は何も聞かなかった事にして下さると先程…
水瀬伊織
さっきの電話。誰と話してたのよ、鳴っても無ければ画面も出てなかったみたいだけど?
四条貴音
……気付いておりましたか。流石ですね。
水瀬伊織
まったく。あんたって案外悪戯好きよね、変な小芝居までして。
四条貴音
良いではありませんか。千鶴は真に良い反応をして下さいました、狙い通りです。
水瀬伊織
あんなの誰だって驚くに決まってるでしょ。で、何だって千鶴にあんな悪戯したわけ?
四条貴音
…まあ、たまにはわたくしも母親に甘えたりじゃれたりしたい時があるのです。それだけですよ。
水瀬伊織
あっそ。甘えたいんならもうちょっと女の子らしい事にしなさいよね、まったく…
二階堂千鶴
どど、どうしましょうま、まさか貴音があんな。大変な秘密を知ってしまいましたわ…
(台詞数: 49)