深緑の喫茶店にようこそ
BGM
bitter sweet
脚本家
親衛隊
投稿日時
2016-02-03 15:07:42

脚本家コメント
シリーズこれにて了です。
ご視聴ありがとうございました。
前作 出発地点
http://imas.greeーapps.net/app/index.php/short_story/info/uid/1300000000000031424/seq/429
6月から始めたのにこのペース。

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北沢志保
深い深い森の中。
北沢志保
鳥の唄に包まれながら、木漏れ日を受け止めて歩きましょう。
北沢志保
木々のトンネルを潜れば……そこには、お洒落な喫茶店。
北沢志保
入口に座る黒いネコさんがご挨拶。
北沢志保
「この子も立派な従業員なんですよ?」
北沢志保
扉を開ければカランカランと軽快なベルの音。
北沢志保
ふわり、甘く香る店内。
北沢志保
カウンターにはお人形のような女の子。
北沢志保
「さて、いらっしゃいませ。お客様」
北沢志保
「席はどこでもご自由にどうぞ。でも窓際がオススメです」
北沢志保
「それと……お店にメニューはありません」
北沢志保
「不思議ですか? 私もそう思います」
北沢志保
「店長曰く大抵なんでも作れるそうですから、気兼ねなく、思ったままにご注文ください」
北沢志保
「そうすれば、あの人もいい加減メニューを作って……」
北沢志保
「いえ、なんでもありません」
北沢志保
「オススメですか?」
北沢志保
「……ではまず、珈琲はいかがでしょう?」
北沢志保
「とても美味しいですよ」
北沢志保
「……はい、承りました。少々お待ちください」
水瀬伊織
「珈琲ね。じゃあ志保よろしく」
北沢志保
「いいんですか?」
水瀬伊織
「あら、珈琲はあんたの方が上手じゃない」
北沢志保
「煽てて楽したいだけなんじゃ……」
水瀬伊織
「何か言ったかしら?」
北沢志保
「いえ、別に」
水瀬伊織
「信頼してるんだから、しっかりやんなさいよね」
北沢志保
「……」
北沢志保
「はい」
北沢志保
――――――
北沢志保
「お待たせしました」
北沢志保
「こちら珈琲で……」
水瀬伊織
「忘れ物よ。サービスのチョコレート」
北沢志保
「チョコレート?」
北沢志保
「はぁ……また気まぐれの企画ですか?」
水瀬伊織
「あら、こんにちはお客様。いらっしゃいませ」
水瀬伊織
「あなた、チョコレートはお好き?」
水瀬伊織
「にひひっ、それなら重畳。はいどうぞっ」
水瀬伊織
「そちらの珈琲はこの子が淹れたのよ」
水瀬伊織
「私の自慢なんだから、美味しいって言ってあげて頂戴ね」
北沢志保
「て、店長っ」
北沢志保
「まったく……」
北沢志保
「こほん、失礼しました」
北沢志保
「では、ご注文の追加等がございましたらお声掛け下さい」
北沢志保
「え?」
北沢志保
「珈琲……美味しい、ですか?」
北沢志保
「ふふ、ありがとうございます」
北沢志保
深い深い森の中。とある深緑の喫茶店。
北沢志保
今日も変わらず、ゆったりと営業しています。
北沢志保
機会があればいつでもどうぞ。扉を開けて、ベルを鳴らせば――ほら。
北沢志保
「いらっしゃいませ、お客様」

(台詞数: 50)