二階堂千鶴
あら莉緒さん、おはようございます。
百瀬莉緒
おはよう千鶴ちゃん。事務所のお掃除?精が出るわね。
二階堂千鶴
当然ですわ、セレブなわたくしに汚れた事務所は相応しくありませんもの!
百瀬莉緒
セレブが自分でお掃除、ねえ。
二階堂千鶴
主自らが掃除してこそお店は繁盛するものですわ。事務所も同じようなものですわよ。
百瀬莉緒
千鶴ちゃんはここの主人じゃないけどね。
二階堂千鶴
いつでも主役でいる気構えこそセレブでしょう?おーっほっほっほ…ゲホゴホッ。
百瀬莉緒
…なるほどセレブねえ。だから、あんなにかっこいい人とデートも出来るわけね?
二階堂千鶴
は?何の話ですのそれ?
百瀬莉緒
ふっふっふ。昨日偶然見ちゃったのよ。すっごいイケメンとデートしてたじゃない?
二階堂千鶴
あ、あれはデートではありません!だいいち、あの人は伊織のお兄さんですわ!
百瀬莉緒
伊織ちゃんのお兄さん?なら本物のセレブじゃないの、玉の輿ね!
二階堂千鶴
だからそういうのじゃ…って、わたくしもセレブですってば、なんですの本物って!
百瀬莉緒
またまた。プレゼントとか花束まで貰ってたじゃない。
二階堂千鶴
あれでしたらわたくし宛の物ではありませんわ。伊織に渡したのですわよ。
百瀬莉緒
伊織ちゃんへのプレゼント?何かあったっけ?
二階堂千鶴
伊織ではありません。執事の新堂さんの誕生日プレゼントですわ。
百瀬莉緒
へ?
二階堂千鶴
前に伊織のお誕生日をお祝いした時、この時期だと伊織が言ってましたでしょう?
二階堂千鶴
日頃お世話になっているというのに、いつも伊織もお兄さんも何もしないと言うんですもの。
二階堂千鶴
それはあんまりだと思いましたから、お誘いがあったついでに一緒に買いに出掛けたのですわ。
百瀬莉緒
けど千鶴ちゃんが伊織ちゃんとこの執事さんにプレゼントって変じゃない?
二階堂千鶴
もちろん。ですからお兄さんと伊織からという事にしてもらいましたわ、間違いではないですし。
百瀬莉緒
そうだったの…じゃ、あの花束は?
二階堂千鶴
最近忙しくて事務所、特にプロデューサーの机が散らかっておりますからね。
二階堂千鶴
お花を飾っておきますとね、風水的に散らかりにくくなりますの、その為ですわ。
百瀬莉緒
なるほどね。
二階堂千鶴
もちろんお金は返しましたわよ?借りっ放しではセレブとはいえませんものね!
百瀬莉緒
はあ、そう…
水瀬伊織
(後日)今回は千鶴にしてやられたわ。新堂があんなに喜んでる所、初めて見たわよ。
百瀬莉緒
良かったんじゃない?けど千鶴ちゃんは大したものよねえ。
水瀬伊織
まあね。けど私からすればたまったもんじゃないわ。兄さんはもうべた褒め。
水瀬伊織
お父様まで「そういう子ならいい嫁になるじゃないか」だなんて言い出す始末だし。
百瀬莉緒
あら、千鶴ちゃんもいよいよほんとのセレブの仲間入りかしら?
水瀬伊織
冗談止めてよね、千鶴が義姉さんだなんてぞっとするわ。
水瀬伊織
第一そんな事になれば翼のお兄さんが黙っちゃいないわよ。
百瀬莉緒
え?何それ、翼ちゃんのお兄さんも千鶴ちゃんを知ってるの?
水瀬伊織
ええ、前に聞いた感じだとどうも本気で千鶴を狙ってるっぽいわね。
水瀬伊織
私としては断然こっちを応援するわ、翼のお兄さんもかなりのイケメンだしね。
百瀬莉緒
…
水瀬伊織
ま、アイドルが引く手あまたってのも善し悪しでしょうけどね。
水瀬伊織
スキャンダルとかゴシップにならなきゃいいけど…ん、どうかした?
百瀬莉緒
何でもない。じゃ、仕事あるから。またね。
水瀬伊織
ええ、じゃあお疲れ様。
百瀬莉緒
…
百瀬莉緒
……
百瀬莉緒
………はあ。
百瀬莉緒
まずは、掃除かなあ?
(台詞数: 48)