所恵美
おひさ〜、プロデューサー!いやー、貰ったオフでしっかりリフレッシュしてきたよ。
所恵美
ねぇねぇ、アタシが休みに何してたか気になる?プロデューサーは特別だし、教えちゃおうかな?
所恵美
実はさぁ……行っちゃったんだよ、竜宮城に!ホントに夢みたいだったよ。
所恵美
……
双海亜美
『……はい到着!お手荷物をお忘れなく、お降りくださ〜い。』
所恵美
『二時間くらいで来れるんだ。……って言うか、亀じゃなくて潜水艦で移動なんだね。』
双海亜美
『最近はドーブツギャクタイ〜ってうるさくって。だったら潜水艦造るほうが話が早いし。』
所恵美
『そもそもさあ。アタシなんかが来ても良かったわけ?亀も助けてないのに……』
双海亜美
『いーのいーの!乙姫様から、街でヒマしてそうな人捕まえてくればいいって言われただけだし。』
所恵美
『身も蓋もないって言うか、アッサリ言うよね。……まあ、特にやりたいことも無かったけど。』
所恵美
『って!今気づいたけど!浦島太郎って帰ったら知り合いがみんな居なくなっちゃったじゃん!』
所恵美
『それ困るよ〜。アタシ、友達や劇場のみんなとまた遊びたいし。今生の別れ?なんて嫌だよ。』
水瀬伊織
『落ち着いてください。滞在期間はお客様のご希望に添います。二泊三日位をお勧めしますが……』
双海亜美
『只今戻りました乙姫様。今日のお客様をお連れしました。……おもてなしの準備してきま〜す。』
水瀬伊織
『それでは早速、お食事とショーをご用意しますわ。どうぞお寛ぎくださいな。』
水瀬伊織
……
所恵美
『……いやー、昔話のイメージが有るからさ、和食や畳敷きばっかりだったら困ると思ったけど……
所恵美
『ドリンクバーとかジャグジーとかバスローブとか、何でも揃ってるんだね。快適快適!』
双海亜美
『こーいうのが、おもてなしの精神ってわけだよ〜。地上に有るものは大抵そろってるよ!』
所恵美
『でもそれ以上にスゴイのは、ショーだよね!伝統芸能からジャズ、ロックまで観れるなんて!』
所恵美
『アタシもちょっと芸能活動やってるから分かるけどさ。竜宮城ってメッチャレベル高いよ。』
水瀬伊織
『お褒めに預かり光栄ですわ。私達は、ショーに一番注力していますから。』
所恵美
『でもさぁ、こんなスゴいサービスしてて、お金タダでいいの?最後に払えってのはナシだよ?』
水瀬伊織
『私達はおもてなしをすることが喜びですわ。お褒めの言葉や笑顔が報酬です。』
所恵美
『そういうモンなんだ……ふーん。いつまでもここに居たい気もするけどさぁ……』
双海亜美
『名残惜しいのはよく分かるけど、そろそろ家族や友達が心配になるよね〜。』
水瀬伊織
『今夜は最高のショーをお披露目しますわ。ゆっくりお休みになって、明日の朝にお送りします。』
水瀬伊織
……
所恵美
……ってわけでさぁ。タダで美味しいもの食べて、ワクワクするショーをタンノーしてきたわけ!
所恵美
今でも毎晩さ、竜宮城での光景を夢で観るんだ。もうずっと楽しい気分でサイコーって感じ。
所恵美
……玉手箱は貰わなかったけど、サンゴのネックレスまで貰っちゃって。サービスいいよね。
所恵美
でも独り占めはアレだし。バラしてストラップにして皆に配ったんだ。プロデューサーにも、はい。
所恵美
……あんだけ良かったから、また竜宮城にも行きたいかも。今度は皆に声かけようかな。
所恵美
……
所恵美
……でも、一個気になることが有ってさあ。「夢」って、記憶を再生するって聞いたことあるけど、
所恵美
「夢」で観る竜宮城のショー、現地で観てない内容が出てくることも有ってさ。不思議だよね。
所恵美
……
双海亜美
【その頃の竜宮城】
双海亜美
ねーねー、乙姫ちん!お客さんが居ないとつまんないよ〜。また勧誘してきていい?
水瀬伊織
乙姫ちん言うなー!あたしはこのお城の責任者で、アンタの上司よ!
水瀬伊織
立て続けにお客様を呼んだら、地上で騒ぎになりかねないわ。細々とやって行かないと。
双海亜美
でもさあ。こっちは文明が発展しきってて、食料も衣類もエネルギーも自動で作られるじゃん。
双海亜美
暇つぶしに歌や踊りを極めてるけどさぁ。それだって観客が居ないと退屈っしょ。
水瀬伊織
全くだわ。だからたまに地上に行って、観客招いて感想を聞かないと張り合いが無いわね。
水瀬伊織
……まあいいわ。あの珊瑚には竜宮城への憧れを掻き立てる成分を含ませてあるし……
双海亜美
寝てる間に手術して、あのお姉ちゃんにリアルタイムのショーを送信できるようにしたし!
水瀬伊織
今から楽しみね。私達が「おもてなし」できる相手が、ゾクゾクやってくるのが。
(台詞数: 47)